第5話 嵐の前の………
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
りもなかった。
「さっき使っていたブルーフレームD、生放送で出ていたブルーフレームセカンドLは作り方と動き方が似てた」
「あれを見ただけでよく分かったな」
まさか動きとガンプラの造形だけで気付くビルダーがいるとは思わなかった。というか動きの癖とかまで気にしていなかった。
「そういうの、得意だから」
少し自慢気に笑うアズサ。無表情が印象的だったせいか笑顔が少し新鮮で思わずどぎまぎしてしまった。
「そ、それで、何か俺に用でも有るのか?」
「ないよ。聞いてみただけ」
さいですか。
肩すかしを食らったため妙な脱力感に襲われたが、扉を閉める前にアズサが手を差し出してくる。
「………ううん。一つだけあった。………部活動でもよろしく」
実にあっさりとした言葉だったが、不思議と嬉しさが込み上げてくる言葉でもあった。アズサの手を握り返し、頷く。
「ああ。また明日だ」
入学式直前の夜は静かに過ぎたのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ