第5話 嵐の前の………
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しまっては元も子もない。
そして慌てて肉を食べて噎せたせいで、当初の目的だったナドレを見してもらうことを忘れてしまった。
▽
「ごちそうさま。とても美味しかった」
「それは良かったです。またいつかやりましょう。新しい寮生が入った時にでも」
鍋パーティは楽しく終わり、気づけば夜の8時を回っていた。おしゃべり好きな女子に付き合うのは意外と骨が折れるものであったが、中々楽しい時間を過ごす事が出来た。
皿洗いなどの片付けを終わらせ、ヒサメとアズサは自室に戻るところだ。
「その時はもんじゃ焼きパーティーがいい」
「もんじゃ焼きか。お好み焼きでも良いと思うが?」
「もんじゃ」
「あ、はい」
お好み焼きと言った瞬間、有無を言わせぬ口調で言われ思わず頷いてしまう。何かお好み焼きに因縁でも有るのだろうか………
「じゃあ、また明日な」
「はい。おやすみなさい。アズサさん、マイギリさん」
「おやすみ」
見送られながら202号室の扉を開ける。と、その様子を見ていたアズサがちょいちょいと手招きしてきた。
「ん、どうした?」
「ヒサメってもしかして『凶星』の人?」
「っ??」
驚いた。高校生で俺のことを知っているのはそう多くはない。それでいて俺の二つ名を知っているということは、
「アズサ、君はガンプラ学園出身なのか?」
「違う。けど近いかも」
ふるふると首を振って否定するアズサだが、その動作すら洗練された動きに見えてきた。
「確かにガンプラ学園に行ったことはあるけど、生徒じゃないよ」
「違うのか? なら、どうして知ってるんだ?」
「アキバで開催された二週間前のコンクエスト戦、覚えてる?」
コンクエスト。ヤジマ商事が昨年開発した大規模拠点制圧型のガンプラバトルだ。
5人以上のプレイヤーの他に、NPCもMSを操作して戦う方式のガンプラバトルであり、一つのバトルシステムで1チームを結成し、全国の同じように集まった対戦チームと施設の防衛、占領を競う対戦だ。
白兵戦だけでなく拠点制圧用装備や敵艦撃破用の機体などを用意する必要があるため意外と奥が深かったりする。
片方のチームに助っ人として呼ばれて戦ってはいるのだが、
「確かに二週間前にオフラインのコンクエストには出てたけど、君を見た覚えはないんだが」
流石に美少女が相手か味方にいたら記憶に残るはずである。
「あの試合、動画投稿サイトで生放送されてた」
「ああ、そういえばそんなこと言ってたな」
リーダーがそんな話をしていた気もするが、あまり興味のある話ではなかったので聞き流していた。生放送ではうp主とガンプラ以外は出さないため、顔を見せているつも
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