第5話 嵐の前の………
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かもしれないですね」
「わたしは戦うの苦手だけど、入るくらいならいいよ」
「本当か?」
しかし、幸いなことに前向きには考えてくれているようだ。そのことに少しホッとする。
「それに、ガンプラバトルをやっていた時のマイギリさん、楽しそうでしたから」
「え………、そこから見てたのか………」
つまりは一人会話も聞かれていたと。恥ずかしい。黒歴史ものだ。
「いただきます。ヒサメ、かなり手慣れてたみたいだけどいつからやってるの?」
既に呼び捨てで呼んでくるアズサが肉を取りながら聞いてくる。ああ、まずは野菜から食べないと太るぞ………。
「む、えーと………、8年くらい前かな?」
「8年?? 今高校一年生だから………8歳くらいからやってるんですか??」
アリサは驚いたように口を開けるが、別段驚くことでは無い気もするが。もっと幼い時からやってるやつなんて沢山いるだろうし。
「ちなみにコタツさんとサンジョウさんのガンプラ歴は?」
「アズサで良いよ。7歳くらいから始めた」
「アズサさんもそんな早いんですか………。私はまだ未経験なんです。友人にガンプラをもらったので始めようと思いまして」
「そうなんだ。ちなみになんて言うガンプラをもらったの?」
「えっと………、確かガンダムナドレって言ってました」
やはりガンプラには詳しくないらしいアリサは伝聞気味に言う。が、サンジョウ氏の言う通りナドレを持っていた。
「………ナドレ、見してもらっていい?」
「ああ、俺も見てみたいかもしれない。彼氏にプレゼントでもらったとかなら遠慮するけど」
「そ、そんなんじゃありませんよ。女性ですから」
箸を置いて席を立ち、まだダンボールが積まれている山から唯一プラスチック製の箱を引っ張り出してくる。
下着でないことを願いながら覗き込んでみると、ガンプラの箱が大量に詰め込まれていた。
「わ、ガンプラ初心者なのにこんなにたくさん持ってたの?」
「いえ、ガンプラモデル部に入ったら必要になるかと思いまして、お小遣いで買ったんですよ」
流石はお嬢様、大人買いとは羨ましい。
「まだわからないがガンプラは入ってから買うものだと思うぞ。作り易いのとか先輩が教えてくれるだろうし………、まあこれだけあれば簡単なのはあると思うけどさ………」
「あう………、そうなんですね。わたし早とちりしてしまいました………」
顔を赤くしてしょぼんと落ち込んでしまったアリサを見て、アズサと顔を見合わせて苦笑いする。意外なことにドジっ子だったようだ。
「って、アクが酷いことになってる。さっさと食べよう」
「あ、忘れてた」
思わず忘れていた鍋に戻る。煮え過ぎて野菜が溶けて
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