マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0926話
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もいいだろうさ。ほら」
空間倉庫から取り出した缶の紅茶のうちの1つをスレイに放り投げる。
それを当然のように受け取り、そのままお互いに村周辺の光景を眺めつつ紅茶を楽しむ。
こういう時にはやっぱり缶の紅茶が便利だよな。
勿論ネギが好むような本格的な紅茶もいいんだろうが……この光景にはどこか合わない。
いや、そもそも手間が掛かりすぎるか? ……2時間もあるんだし、多少手間が掛かってもいいのかもしれないが。
そんな風に考えていると、不意に肩に重みを感じる。
そちらへと視線を向けると、そこにいたのは俺の肩に頭を預けているスレイの姿。
ただし、外でこういう事をしているのが照れくさいのか、その顔は真っ赤に染まっている。
ここで普段夜にはもっと色々としているだろうとか言ってみたかったが、それを言えば後々色々と不味い事態になりそうな予感がしたので、缶紅茶を持っていない方の手でそっと肩を抱き寄せるだけに留める。
コダ村の者達はハイエルフとの別れをする為に殆ど全員が村の中へと戻っているので、こちらを見ている者は……ああ、いた。
村の外で盗賊が襲ってこないか見張りをしている奴が、こっちに思い切り視線を向けているのと目が合う。
もっとも、すぐに視線を逸らしたが。
中々に気遣いできる奴だな。
「どうした?」
「いや、何でもない」
今のちょっとした動きで気が付いたのか、スレイが俺に頭を預けたままそう尋ねてくる。
それに何でも無いと返し、ハイエルフと村人達の別れが終わる2時間が過ぎるまで、久しぶりに2人きりのゆっくりとした時間を過ごす。
ちなみにハイエルフ達は気を利かせたのか、2時間ギリギリまで戻ってこなかった。
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