マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0926話
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1……いや、2時間やるから好きにしろ」
「ありがとうございます」
深々と一礼したホドリューは、早速とばかりに他のハイエルフ達に声を掛け、村長や村の住人と共に村の中へと入っていく。
それを見送り、改めてムラタとロゥリィの方へと向かう。
「大丈夫……そうじゃないな」
「そうだな。……さすがにこれは予想外だった」
溜息を吐きながらムラタが呟き、自分の腕を握っているロゥリィへと視線を向ける。
どこか恋人、あるいは親子といった様子を連想させられる光景だが、正直にそれを口にすれば間違いなく騒ぎになるので、そのままスルーして話を続ける。
「まぁ、苦手なものはしょうがない。ともあれ、この様子だと影のゲートで転移するのはまず無理だろ」
「と、と、と、当然でしょぅ。もう2度とごめんよぅ」
……こうしてみると、普通の幼女にしか見えないんだけどな。
「だろうな。だからお前とムラタには影のゲートを使わずに帰って貰うことにする」
そう告げ、先程空間倉庫から取り出したエアカーへと視線を向ける。
それを見た瞬間、ロゥリィの表情は瞬時に一変した。
恐怖と悲しみといった表情から、希望の顔へと。
恐らくこのままだと、また影のゲートでアルヌスの丘まで帰らなければならないと思っていたのだろう。
「って事で、ムラタ。お前とロゥリィはこれに乗ってアルヌスの丘まで戻っていいぞ。ハイエルフ達は俺が影のゲートで連れていくから」
「……むぅ。しかし……」
数秒程迷ったムラタだったが、ロゥリィに腕を引かれて数秒後には溜息を吐き、了解する。
「分かった。行くぞ、ロゥリィ」
「うん、うん。じゃあ行きましょう」
笑みを浮かべて助手席へと乗り込むロゥリィを見て、ムラタは溜息を吐きながら運転席へと乗り込む。
「では、先に帰らせて貰うぞ」
「ああ。……まぁ、そっちに戻るのは俺達の方が早いと思うが」
「確かにな」
ニヤリとした笑みを浮かべ、ムラタはエアカーを起動させる。
その名前通り、ふわりと浮かび上がるエアカー。
影のゲートを使わなくてもいいと知り、余程に嬉しかったのだろう。ロゥリィは笑みを浮かべてハルバートを後部座席へと置き、こちらへと向かって手を振っていた。
そのまま去って行くエアカーを眺めつつ、ふと思う。
もしかして影のゲートだったから駄目で、フェイトが使うような水のゲートなら問題なくロゥリィも使用出来たのか、と。
けど、ゲートを作った場所に沈むというのは同じだしな。
それを思えば、やっぱり水のゲートでも騒ぎそうな気はする。
「アクセル、取りあえず2時間の暇が出来たわけだが……どうする?」
「そうだな、折角ファンタジー世界にやって来たんだ。たまにはゆっくりとするの
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