マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0926話
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とはどうなったんだ?」
呆然とこちらを……そして頭を垂れているハイエルフ達へと視線を向けているコダ村の住人達へと視線を向けて尋ねると、向こうとしても我に返ったのだろう。住人達の奥から、1人の老人が姿を現す。
それに気が付いたのか、ホドリューもまた立ち上がって口を開く。
「長老、久しいね」
「やはりホドリューか。……それよりも、これは一体どういう事じゃ? この村を攻めに来た……という訳でもなさそうじゃが」
「心外だね。これまでいい関係を築いてきたというのに、いきなりそんな真似をするとでも?」
「じゃが、いきなり村の外にこれだけの人数が現れれば警戒するのはしょうがなかろう?」
そんな村長の言葉に、ホドリューはごもっともとばかりに肩を竦める。
こうしてみる限り、やはりこのコダ村とホドリューの集落は良好な関係だったのだろう。
「もっとも、今回に限っては儂等の早とちりじゃったようじゃがな。それにしても時期が悪かった」
「時期?」
「うむ。今帝国と戦争している国があるんじゃが、この前大きな戦いがアルヌスの丘であったらしくてな。その戦いで帝国が惨敗して、逃げ散った兵士や傭兵達が盗賊に様変わりして旅人や村を襲っているんじゃ。この厳戒態勢も盗賊に対する備えじゃよ」
「……何?」
2人の会話を聞いていた俺は、思わず呟く。
すると、そんな俺の声が聞こえたのだろう。村長がこちらへと視線を向けて尋ねてくる。
「お主は?」
「アクセル・アルマーだ。ホドリュー達を今回引き取ることになった。ここに来たのは、ホドリュー達が交流のあったこのコダ村の者達に挨拶をしておきたいって事らしいんでな」
「……引き取る?」
どういう事だ? とばかりに村長がホドリューへと視線を向けると、その本人は小さく首を横に振る。
「実は、私達の集落が炎龍に襲われてね」
炎龍。その一言がもたらした効果は絶大だった。
村長はおろか、話の成り行きを見守っていたコダ村の住人達全てが目を見開く。
その瞳に映っているのは恐怖と絶望。
あの炎龍、どうやら俺が思っていた以上にこの世界では恐怖の象徴らしい。
まぁ、空を飛んでファイアブレスを吐いて、ロゥリィの話だと鱗も相当硬いらしいからな。特に空を飛ぶというのはこの世界の住人にとっては厄介極まりないだろう。
ともあれ、そんな絶望に飲まれ掛けた村長や村人達へとホドリューは笑みを浮かべて口を開く。
「ああ、安心してもいい。炎龍はアクセル様が倒してくれたから」
『……』
その一言に、一瞬何が言っているのか分からないとでも言うように俺へと視線を向けてくる村人達。
やがて、村長が再びホドリューへと視線を向けて口を開く。
「ホドリュー、お主、自分が何を言っているの
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