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猫の憂鬱
第4章
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方達、繋がってますね?」
「誰と…?」
「勿論、雪村凛太朗氏ですよ。」
「すげぇ憶測。」
手帳から又一枚写真を取り出し、同じように見せた。
「当てて下さい、タキガワさん。此れは、何方ですか?」
八年前に亡くなった猫ですか?今生きている猫ですか?
タキガワは顔を逸らし、八年前のきな粉、“今の”は鼻がもう少し上向いてる、そう、答えた。
課長は思った、此処迄爽やかな笑顔の本郷、そう無いぞ、と。
「御見事です、タキガワ……セイジさん。全てに於いて。」
高かった声色は一気に落ち、狼の唸り声を課長に教えた。
「そういう事か。」
龍太郎を睨み付けるタキガワをマジックミラー越しで見ていた課長は部屋を出た。
「話して貰うぞ、タキガワセイジ。」
「冗談キッツ。」
タキガワは笑っていた。


*****


部屋を出た課長はジャケットから携帯電話を取り出し、宗一に発信した。
「宗、八雲と変われ。至急だ。遊んでる暇無い。」
「へいへい。」
何時もなら、なんでぇ、嫌よぉ、と茶々入れる宗一だが、電話から流れる声色にさっさと変わった。
「八雲。」
「へい?」
「今直ぐ調べて欲しい。」
「何をです?」
「青山涼子とタキガワコウジだ。」
「はあ、なんで?」
「漫画家のタキガワコウジ…イコール、青山涼子だ。」
「はい!?」
ぶっつり電話は切れ、なんなの、と電話を宗一に返した。
「彼奴なんてぇ。」
「タキガワコウジは青山涼子、やて。」
「はあ?」
八雲は当然、宗一も首を傾げ、然しまあ課長の命令である、調べなければならない。
もういい加減此の事件から身を引きたい八雲は嫌々パソコンを弄り、分析を始めた。
犯人は左利き、青山涼子は右利き。此れは遺書と青山涼子の日記ではっきり判る。
遺書は確実に左利きの人間が書いている、其れは判るのだが。
パラパラと読みたくもない(作者曰く純愛)コメディ漫画を読み、インターネット上に垂れ流れる同人誌を見比べた。
クソみたいな商業漫画、神作と崇められる同人漫画、其の違いはなんだ。
「八雲ちゃぁん、涎出てるよぉ。」
横から秀一が、猟奇エロ漫画に興奮する八雲を指摘した。
「出てないわ!」
「えー、出てるよぉ、鼻の下も伸びてるよぉ。」
云い、秀一は八雲のパソコンディスプレイを覗いた。
「…酷…、何此の漫画。リョナ、リョナ!」
「仕事の邪魔。」
「嫌いじゃない、もっと見せろ。」
見せろ見せろと秀一は寄り、八雲の身体を押し退け画面に噛り付いた。
「ちょ…、ほんま、邪魔…」
「此れ、作者誰?」
「タキガワコウジやて…」
「は?」
此の男は何処迄他人を見下せる目を持つのだろうか、さも可哀想な人を見る目で八雲を見た秀一は、やっぱ御前馬鹿なんだな、と云った。
「は?」
「同じ
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