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雲は遠くて
75章 バッハの話に熱中の信也と詩織
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そのルターの魂を受け継いだ一人が、
バッハだったというわけなんだよね。脳科学者の茂木健一郎さんも、
そんなことを『音楽の捧げもの』っていう本に書いているんですよ」

「わたしも、その本は持っているわ。茂木さんって好きだな。やさしくって、愛のある人よね。
茂木さんって、音楽好きよね。やっぱり、クラシックが1番好きなのかしら!?
私たちの音楽も、好きになってくれると、うれしいわよね、しんちゃん」

「うん、そうだね」

 信也と詩織は、目を合わせて、楽しそうにわらった。

≪つづく≫ --- 75章おわり ---

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