ターン20 鉄砲水と冥府の姫と
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合っているものの顔や体格はまるで似ていない。でもあの二人、どこかで見たことあるようなないような。
「さあ、大人しく俺らとデュエルを……」
「あーっ!!」
「なんだいきなり!」
「思い出した!君らあれか、元万丈目の金魚のフンやってた取巻に慕谷か!」
同年代とはいえとくに話をしたわけでもないし万丈目も特に昔の話はしたがらなかったからすっかり忘れてたけど、そうか。この二人もいつの間にか光の結社側に行ってたのか。そうかそうかと一人で納得したのだが、どうやら本人たちはそれがお気に召さなかったらしい。
「金魚のフンだと?許さんぞ!」
「よせ、取巻。三沢さんに作ってもらった俺たちのアンチデッキならいくらこの二人が相手でも太刀打ちできないんだ、今はせいぜい好きなだけ言わせてやれ」
全部筒抜けなのは放っておこう。それにしても、三沢が作ったアンチデッキか。きっとガッチガチにメタってあるんだろうなあ、嫌だなあ。
「そ、そうだな。よし遊野清明、お前の相手はこの取巻様が……」
「じゃ、そこの君は私が相手するから、清明はそっちお願いね、ってさ」
「「え」」
………さらっととんでもないこと言うなあ、夢想は。可愛い顔してえげつない。まあ僕だってアンチデッキの相手なんか好き好んでしたくないし、ここは彼女に話を合わせよう。
「あー、えっと、さ、さーこい慕谷!この遊野清明が相手だ!」
「え、おま、ちょ……」
「取巻、だっけ?私に挑むんなら、それなりの覚悟はしてもらうからね、だって」
「こ、こんなはずじゃ……」
「それじゃあ、デュエルと洒落込みましょうか。なんだって」
夢想、割と本気で怒ってるな。何がそんなに気に食わないのかはわからないけど。一応僕も怒ってるっちゃ怒ってるけど、単に夢想と二人でいられるのを邪魔された恨みだからなあ。それなりの代償は払ってもらうし当然そこを譲る気はないけど、夢想はなんで怒ってるんだろうか。僕と同じ?まさかね。
「「「「デュエル!!」」」」
「やってやる、やってやるさ……!俺のターン、月風魔を召喚!さらに装備魔法、竜殺しの剣を装備。これで攻撃力は700ポイントアップし、さらに戦闘するドラゴン族を破壊する効果を得たぜ。これでターン終了だ。クソッ、こいつが相手じゃ傀儡虫の効果が使えやしねぇ」
月風魔 攻1700→2400
「(ねえチャクチャルさん、今言ってた傀儡虫ってどんなのだっけ)」
『ふむ。手札から捨てることで悪魔族かアンデット族のコントロールを1ターン奪うモンスターだな』
なるほど、夢想のワイトやら龍骨鬼やらの対策か。で、竜殺しの剣でドラゴネクロ対策もばっちりと。悪くはないけど、多分それだけじゃ夢想相手でも負けてたと思うぞ。
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