第四十話 大阪の華その十
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「豚玉にしようかしら」
「まあ行ってから決めましょう」
そのお好み焼き屋に、とも言う向日葵だった。
「それは」
「そうね、豚を第一にしても」
「私もそうだけれどね」
「まずはお店に行って」
「それからね」
「お好み焼きの後は」
桜がにこにことして言うことはというと。
「たこ焼きですね」
「続いてね」
「それで多分お昼はお腹一杯ですね」
「もうカレーも鰻丼も食べているから」
「ですからもう」
「お好み焼きとたこ焼きでね」
それだけ食べれば、とだ。向日葵は桜に笑いつつ話した。
「もう入る場所ないわね」
「むしろそれだけ食べられることが」
「女の子だと凄いわね」
「そうですね」
「じゃあお好み焼き食べて」
「その後でおやつに」
そのポジションで、というのだ。
「たこ焼きね」
「そうなりますね」
「神戸の明石焼きもいいけれどな」
薊は八条学園があり今自分達が住んでいるその街の名物料理にも言及した、やはり神戸は明石焼きである。
「それでもな」
「たこ焼きもですね」
「ああ、美味しいけれどな」
「大阪はたこ焼きの本場でもあります」
「それならな」
「是非食べましょう」
「そうしようか、御飯ものが続いた後は粉ものが続いて」
笑いながらこうも言う薊だった。
「炭水化物系ばかりなのが気になるけれどな」
「それじゃあうどん定食は」
菖蒲は薊に大阪だけでなく関西の定番定食について薊に問うた。
「どうかしら」
「噂には聞いていたよ、横須賀にいた時」
「そして実際にその目で見てなのね」
「お好み焼きもそうだけれどうどんもおかずになるんだな」
「関西ではそうよ」
「特に大阪じゃそうなんだな」
「そこが関東とは違うわね」
ここでも関西と関東の文化の違いが指摘される。
「炭水化物と炭水化物の組み合わせでもいいのよ」
「だから続いてもか」
「そう、いいの」
「それじゃあこれからお好み焼きとか食っても」
「構わないわ」
「関西じゃそうか、じゃあ気にせずに食うか」
先にカレーや鰻丼を食べていてもと言ってだ、薊は仲間達と共にお好み焼き屋に入り大阪のお好み焼きを食べた、そして。
その後でおやつとしてたこ焼きを食べた、一行はその後でまた道頓堀を歩いた。薊はその中で満足している顔で言った。
「いやあ、食った食った」
「お腹一杯になったわよね」
裕香も満ち足りた顔である。
「これで晩御飯まではね」
「もう何処にも入らないよ」
そこまで食べたというのだ。
「満足したよ、それどころかな」
「苦しい?」
「ちょっとな」
それでも顔はにこにことしている。
「そんな感じだよ」
「そこまで食べたってことね」
「だよな、お好み焼き滅茶苦茶美味かったし」
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