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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第五話
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通りに動くものだろ?
ガジェットもその構造上『レリックを狙う・補足した敵を攻撃する』って言うのが基本設定になって行動しているから、俺たちが今までの任務で相手をしてきたガジェットの出現であれば、真正面から現れて副隊長達が迎撃できる。
――――でも、もし敵側に魔導師がいて、副隊長達をすり抜けて襲撃することが可能であれば、俺達も戦わないとならない」

 そこまで言うと、三人の反応は変わった。

 特にキャロの反応は、朝我の言いたいことを理解したと言う表情だった。

 そんな三人を他所に、ティアナが朝我に問う。

「アンタの言いたいことはわかったけど、副隊長達をすり抜けるってできると思う?」

「できるさ。
そうだろ――――キャロ?」

「はい」

 突如話を振られたキャロに、全員の視線が一気に向かった。

 しかしキャロは信じて疑わない視線で見つめる朝我に、笑みを持って頷いた。

「優れた召喚師は、転送魔法のエキスパートでもあるんです。
もしも相手側に私以上の召喚魔導師がいれば、ガジェットを副隊長達を無視して転送させることが可能です」

 言い終えたキャロを、スバル達は驚いた様子で見つめた。

 竜召喚と言う能力自体、極めてレアな能力であり、魔法の知識を持っていても詳しく知る者は少ない。

 故に彼女たちは召喚師の持つ力に改めて驚かされた。

「まぁ、召喚が使える人なんてそう多くはないから可能性の一つとして頭の片隅にでも入れといてもらえれば良いけどさ」

 朝我の一言で三人の緊張がゆっくりと溶けていく。

 考えすぎは良くはない。

 あくまで参考程度にしておけば、いざという時に対応できる。

 “どうなるか”を知っている朝我も、ハッキリとは言わずに可能性の一つとしてそう語った。

「……」

 だが、ティアナの様子だけはどこか優れなかった。

 気分が悪いだとか、調子が悪いだとか、そう言うものではない。

 悩んでいた。

 スバル達には気づかれないようにしているが、朝我は“知っていた”。

 もちろんそれも、経験していたからだ。

「とにかく、だ。
今回の任務は初のフォワード部隊副隊長の戦いが見れる良い機会だ。
今後のためにも、じっくり見学させてもらいつつ、こちらも様々な事態に備えて警備に臨もう」

 朝我の言葉に、四人は力強く返事をすると、ティアナは一人周囲の見回りと言って歩き出していった。

 真面目な性格で、朝我からもらった情報だけでなく自分の五感で現場を知りたいと思った。

 ティアナが執務官志望であるとみんなが知っているが故に、そう言われれば疑う人は一人もいなかった。

 しかし朝我は、どうしても放っておくことができず、ティアナ
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