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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第五話
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ってから、全身がいつもより軽かった。

《心身共に溜まっていたのでしょう。
集合時間まで二時間近く余裕がありますし、たまにはこれくらい贅沢に眠っても損はないでしょう》

 心中を察してか、ネクサスは丁寧に慰めると、朝我は安堵したように笑みをこぼした。

「そう、だな。
たまにはそれでもいいかな」

 そう言いながら朝我はその場で衣服を脱ぎ捨て、シャワー室へ向かっていった。

《……》

 彼が去ったあと、ネクサスは“先程までの”彼の様子を思い出す。

 眠っていた彼の表情は強張り、怯え、震え、絶望していた。

 大量の汗、蒼白になる肌。

 そういったことは初めてではない。

 定期的でもないが、よくあることだった。

 それが悪夢を見ていることであることも、ネクサスは知っていた。

 夢を見ている本人でさえ、それが夢であると自覚している。

 ……にも関わらず、彼は夢の中でさえも幸せにはなれずにいた。

 夢ならば、自由に変えていいはずだ。

 いや、夢であるからこそ、自由にしていいはずだ。

《それでもマスター……あなたは》

 彼は幸せな夢を見ない。

 幸せな現実を見るまでは、夢であろうとも耐え忍ぶ。

 それが八年前、彼が選んだ道。

 幸せになって欲しい人達の為に、自らが不幸な思いをする道。

 彼に訪れる結末がどんなものなのか。

 ネクサスは彼の刃として、盾として、それを見届ける道を選んだ――――。


*****


 オークション会場に機動六課のフォワード部隊のなのは、フェイト、スバル、ティアナ、エリオ、キャロと部隊長のはやてとその補佐としてリインフォースU、シャマル、ザフィーラが到着した。

 朝我はスバル達と合流し、ホテル・アグスタ内の状況やその周辺の様子を説明した。

「部隊長は建物内部の警備で、副隊長が入口よりも先のエリアの警備で、俺たちが出入り口付近の警備なのは聞いてあると思うけど、出現するのがガジェットだけとは限らない上に、どこから出現するかも分からないと想定しておいたほうがいい」

「昨日一日、こっちにいたアンタの視点で考えられる襲撃場所は?」

 ティアナの問いに、朝我は一巡目で経験したことを基に地面に映し出した3Dモニターを指差す。

「“機械的”に来るのであればシグナム、ヴィータ、ザフィーラの三名の警備範囲内で済むと思う。
ただ、“人為的”なものが加わると、俺たちの警備範囲内にガジェットが出現する可能性が高い」

「……?」

 朝我の説明が理解出来たのはティアナのみ。

 他の三名は揃って首を傾げ、その姿に朝我は苦笑を漏らしながら更に続ける。

「機械って言うのは指示通り・設定
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