暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
エピローグ:誓約
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「「いやいやいやいやいやいやいやいや!!!」」
起きたんなら学院長室に行け。残りの二人も既に待っているぞ!
というヴァロナからの言葉を聞き、二人は大急ぎで学院長室へ向かった。部屋にはオールド・オスマンにキュルケ、タバサが待っていた。
オスマンの話は、フーケは捕らえられなかったものの破壊の杖は無事戻ってきたことに対する労いと、フーケを撃退したということを宮廷に報告したところこれが高く評価され、近々三人には何らかの褒賞があるとのこと。
しかし、それを聞いたルイズは遠慮がちにオスマンに尋ねた。
「あの・・・三人って」
「うむ・・・残念だが、彼は貴族ではないのでな・・・」
「そんな・・・」
ルイズの言葉にオスマンも本当に残念そうな顔をした。実際オスマンは、「撃退したのはミス・ヴァリエールの使い魔である。」という事実もしっかりと報告していた。しかし、使い魔の功績は主の功績というのが当たり前の王宮は気にも留めなかった。架のことを詳しく話すわけにもいかず、オスマンもこれで納得するしかなかったのである。
「まあ、破壊の杖も再び宝物庫に納まったことだし、これで一件落着というわけだ。今日の祝賀会の主役は当然君たちじゃ。」
話は以上だ、下がってよいぞ。ということでルイズたちはドアへ向かっていく。キュルケは今夜のパーティに向けておめかししようととてもご機嫌のようだ。架もルイズの後に続こうとしたが、「ああ、使い魔君。折角じゃ、少し話をしていかんかね。」とオスマンに呼び止められた。
「こうして話すのも初めてじゃな。私がこの学院の学院長、オスマンという。」
「ルイズの使い魔をやっております。影沢架と申します。」
オスマンの話によると、ロングビルの正体がフーケだということは架の予想通りオスマンは気付いていたようだ。ただ、昔彼女の父親には借りがあったらしく、気付かないフリをして彼女を秘書として雇ったらしい。架が、恐らく故郷に帰っただろうと報告すると「そうか・・・」と嬉しそうに笑みをこぼした。
また、驚きだったのは破壊の杖の正体が架の世界にある武器、「ロケットランチャー」であることが判明した。オスマン曰く「60年ほど前に助けてもらった恩人の形見」らしい。
「私からも一ついいですか。」
「うむ。」
「これについて、何かご存じで?」
架が示したのは左手に刻まれたルーンだった。
「・・・言い伝えによると、それは始祖ブリミルの使い魔に刻まれるルーンだと言われておる。君のルーンは四つある内の一つ、『ガンダールヴ』というものじゃ。」
「始祖ブリミルというのは?」
「この世で最も偉大なメイジと言われておる。『ガンダールヴ』、『ヴィンダールヴ』、『ミョズニトニル
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