番外22話『乱入!』
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「……ハント!」
「……なんと、一瞬で」
各々が声を漏らした。
突然のハントの乱入で一瞬だけ動きを止めた二人だったが、そこから二人の行動は早い。
「なんでアンタがここに?」
尋ねるナミと「すまぬが吾輩エネルを追う」と言って飛び出そうとするガン・フォール。
「雷の奴がメリー号に来たのを感じたから、そいつをブッ飛ばすためだったんだけど……間に合わなかったな」
軽く息を切らせつつもナミの問いに答えるハントだったが、その問答の間にもメリー号を飛び出そうとするガン・フォールの背中を「え……と?」と首を傾げて不思議そうに見つめる。
「ちょっと! 怪我は大丈夫なの、変な騎士!」
「吾輩の部下たちの命の危機なのだ! ともすればこの国の危機やもしれぬ!」
ナミの半ば制止するような声に答えるや否や、ナミとハントには目もくれず「飛べるか、ピエール!」と愛鳥の背に乗ってメリー号を飛び出していく。
ほとんどハントと入れ替わりの形でメリー号からいなくなってしまったガン・フォールに、ハントは戸惑いの表情を浮かべながらも「あ、そうだ……ウソップとサンジは大丈夫か?」と気を取り直すかのように現状のメリー号についての質問を口にした。
「エネルにやられちゃった……チョッパーがいないから応急手当ぐらいしか出来ないけど……この二人のことだから大丈夫、きっと死にはしないわ」
「そっか……よかった」
見聞色の網で二人が危険な状態だということは察知していたのだろう。とりあえず命の心配はなさそうという話だけでも聞けて、心の底から安堵した表情で息を抜く。
「さっきナミが言ったエネル……っていうのは?」
「そいつが神。あんたが予想してた通り多分本当に自然系の雷の悪魔の実の能力者ね」
「……そっか」
「そっか……って、あんたねっ!」
ウソップとサンジを船室まで運ぼうとするナミを手伝いながら、ハントがなんの感慨もみせずに呟いたことで、ナミの語気が急激に厳しくなった。
もしかしたら神エネルが雷の悪魔の実の能力者かもしれないという情報は既に昨日、キャンプファイヤーでの会議の席で得ている。その時は嫌な予感を覚えつつも、まだ平然としていたナミだったが実際にエネルの脅威を目にしてはそうそう普通の態度ではいられない。
エネルが現れてサンジが向かおうとしたと思った瞬間には既にサンジの姿が真っ黒こげになっていた光景。
サンジが倒れて一緒にサンジの容体について大丈夫かどうかを騒いでいたウソップがいつの間にか黒焦げになっていた光景。
それらがもうナミの脳裏に恐怖として焼き付き離れないでいる。
だというのに平然と、なんのプレッシャーも感じてないようなお気楽な態度のハントへとナミが詰め寄る。
「相手
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