暁 〜小説投稿サイト〜
ワンピース〜ただ側で〜
番外22話『乱入!』
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?」

 端的に発せられたハントの一言。
 それだけでは意味の分からない言葉を、ロビンは首を傾げて次の言葉を待つ。

「……やばい、メリー号だこれ」
「?」
「悪い、俺は船に戻る! 雷の野郎が出た! しかもメリー号に!」

 雷の野郎。
 昨日、ハントが仲間たちに説明した通り雷の力を持つ悪魔の実の能力者。
 ずっと見聞色で網を張っていたハントだからこそわかる。普通の人間では考えられないほどの速度で動ける存在がそれだと。
 
 ロビンの返事も待たずに来た道へと引き返していくハントの背中はロビンでは視認できないほどに速く、それだけハントが本気だということが見て取れる。

「漁師さんの言葉が正しいならきっとゴロゴロの実の雷人間……最強の悪魔の実の一つ」

 ハントの背中が一瞬で見えなくなったことを確認したロビンが、何事もなかったかのようにルフィたちとの合流地点を目指して歩き出しながら、そっと呟く。昨日ハントから聞かされた『神らしき人物が雷の能力者だ』という言葉から推測されている神の能力の危険性。

 もちろんそれはあくまでも可能性の話で、だからこそロビンは昨日に話を聞いた段階ではあえて今呟いた言葉を口に出すようなことはしていない。それでも、もしその可能性が事実だった場合、ロビンの予想ではきっとハントでもその能力者には敵わない。

 なにせ雷の力はそれこそ人智のレベルをはるかに超える力だ。
 ハントの実力云々ではなく、能力者ですらない人間がその壁を越えられるものか、それがロビンには想像できないのだ。

「……返り討ちにあわないかしら?」

 一人で、いったい誰に対する質問なのか。
 まるで他人事のように平然と不吉なことを呟くロビンの言葉は森の中に消えて誰の耳にも届かない。




 メリー号。
 ハントの危惧通り、既にサンジとウソップが被害にあっていた。もうそこに雷の男の姿はないものの、その代わりなのかなんなのか、副神兵長を名乗るホトリとコトリという双子のコンビがそこにいた。

「くっ! やめてよ!」
「ほほう! やめな〜い!」
「や〜めな〜い! ほっほう!」

 ナミの振るうクリマ・タクトを容易く避けつつも、全身を黒焦げにされて意識すらない状態のサンジとウソップをいたぶり続ける。

「やめてったら! そいつらもう意識がっ!」
「こいつらがサトリの兄貴をつぶしたんだ! 許さ〜ん!」
「ゆるさ〜ん!」

 双子だけあって姿も声も、話す内容すらも似ていてどっちがどっちだか全く区別がつかない。

「このっ!」

 あくまでもサンジとウソップをいたぶるホトリとコトリに、ナミも諦めずにクリマ・タクトで殴り掛かる。

「衝撃いただき」

 そもそものナミの身体能力では彼らの
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