マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0925話
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く前に、俺は結論を口に出す。
「取りあえず、このままでお前達をここに置いていくのも後味が悪いから連れていく事は決定した。ただし、この世界での俺達の本拠地……アルヌスの丘にはここ以外の世界の者も多くいるし、先に言ったように帝国との戦争に巻き込まれる可能性も高い。本当にそれでも構わないんだな?」
最後の確認を込めた問い掛けに、ホドリューは何の問題もないと頷く。
「はい、私は……そして私達は多くの人と交流する為にここへ集落を作りました。アクセル様達のような方と交流できるのでしたら、私としては寧ろ歓迎すべき事です」
他のエルフ達も同意見なのだろう。誰も異論の声を上げる者はいない。
決意は固い、か。
それにしても……幾ら俺が混沌精霊だとしても、まさか俺を崇めるような存在が出てくるというのは予想外だった。
もしかしてこの世界で行動する限り、俺を崇めるような奴が増えたりはしないだろうな?
いや、宗教に関しては個人のものだからそれでもいいんだが、ブルーコスモスやキリスト教恭順派のような狂信者達が現れたりしそうなのがちょっと。
仕舞いにはどこか他の世界の奴等に壺とか判子とか売りつけたりとか……いや、まさかな。
小さく首を振り、俺の中にある疑念を打ち消す。
「そうか、なら問題はないな。それじゃあ……30分程やるから移動する準備をしろ。家が焼け残っていたり、消火が成功したりした奴なら、一応持ち出せる物はあるだろ。アルヌスの丘の方でも、お前達の生活に必要な物資は用意してあるが、それはあくまでも俺達の判断で選んだ物だ。お前達にしてみれば、使いにくい物もあるだろうし」
「分かりました。……皆、聞いての通りだ。それぞれ必要な荷物の用意を。家が焼けてしまった者も、今聞いたようにアクセル様達がある程度は用意してくれているそうだから、心配はいらないだろう」
ホドリューの言葉に、皆が急いで散っていく。
それを見送っていたホドリューだったが、やがて1人の女がホドリューへと近づいていくのが見えた。
「お父さん」
「テュカ、君も出発の準備を」
「うん、分かっているけど……でも、ここはお母さんの……」
「君が言いたい事は分かっているけど、だからといってここに留まっていてもどうしようもないだろう? それに、アクセル様のような高位精霊と知り合えたのも何かの縁だ」
……俺って高位精霊なのか?
いやまぁ、確かに暴走した時に数万近い精霊を吸収、いや食らったのを思えばそうなったのも不思議じゃないが。
そんな風に考えている間にもホドリューの説得は終わったのだろう。やがてテュカと呼ばれた少女を連れてこちらに近寄ってくる。
「アクセル様、この者は私の娘でテュカ・ルナ・マルソーといいます」
「テュカ・ルナ・マルソーで
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