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Fate / the beelzebub comes.(魔王来たりて)
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普通の老人ってのは次元移動など出来んよ。」
「・・・・やっぱり・・・そうかの?」
「普通はな。」
間髪入れずに即答したら、じーさんはその場で膝を着いて、落ち込んでいる様子だった。
その仕種は甚だ胡散臭かったが(汗)
まぁ、じーさんから敵意を感じなかったので、俺はとりあえず構えを解いた。
「・・・で?じーさんは何の用で、この世界に来たんだ?」
「ホッホッ、話が早くて助かるの。わしの名はキシュア=ゼルレッチ=シュバインオーグと言う。
実はの、異界の魔王であるお主に依頼したい事があっての。」
「・・・依頼?」
「そう・・・今、わしの出身世界で【聖杯戦争】というのが行われていての・・・」
俺は暫し、じーさんの説明に耳を傾ける事にした。
(ゼルレッチサイド)
「・・・という訳での、お主には60年というサイクルをねじ曲げた奴を、ぶっ潰して貰いたいんじゃ。」
「・・・・報酬は?」
ふむ・・流石にただでは引き受けてくれんか。
「では・・・・依頼達成の後は、その世界で好きに生きて良いというのはどうじゃ?」
訳も無く暴れる様な奴には見えんし、構わんじゃろ・・・
いざとなれば、わしやあやつらで止めればいいしの。
異界の魔王との戦いも面白いかもしれんて・・・
「・・・・じーさん、今何か変な事考えてなかったか?」
おっとイカンイカン、顔に出とったかの?
「・・オホン、それよりもどうするんじゃ?行くのか、行かないのか?」
そんな白い眼で見るでない、ちょっと考えただけじゃ考えただけ!
「・・・・一つ聞くが、その世界は平和なのか?」
「何じゃ、魔王らしからぬ台詞じゃの〜?」
魔王なんていう位じゃから、「ニンゲン沢山殺せるのか、ゲヘヘ〜!」ぐらい言うかと思っとったんじゃが。
「・・ここ百年位ずっと戦い続けだったからな、たまにはのんびりと過ごしたい。」
「・・・お主、本当にこの世界の魔王かの?(汗)まぁ、良いわい。この世界よりは平和・・・かの?
表の世界は・・・と条件は付くがの。」
「・・・まぁ、多くは望まん。・・良いだろう、その依頼引き受けた。」
「そうか、引き受けてくれるか。 よし、善は急げじゃ、早速転送するぞ?」
「随分と急だな・・・まぁ、良い・・・やってくれ。」
シリウスは身体の力を抜き、わしに先を促す。
「ではな、よろしく頼むぞ。」
わしは懐から出した【宝石剣】をシリウスに向かって振りかざす。
わしが魔力を込めると、【宝石剣】が閃光を放ち、シリウスをあの世界へと誘った。
せいぜい派手に暴れて来い!
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