SEED編 旅立ち
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「サバタ」
「サバタさんですね。一管理局員として、救助が遅れた事を謝罪します。申し訳ありませんでした」
「それは中にいるティーダに言ってやれ。俺はただ通りすがっただけだ」
「そうですか……しかしあなたの勇敢な行動のおかげで、一人の尊い命が救われました。本当に……ありがとうございます!」
「…………はぁ」
なんだか妙に絶賛されている気がする。単にやれることをしただけなのだが……俺が淡白過ぎるだけか?
「それでサバタさん、あなたはこれから何か用事があったりするの? 差し支えなければ教えて欲しいんだけど」
「……ある者達と待ち合わせている。リーゼロッテとリーゼアリア、この二人とだ」
「え、グレアム提督の使い魔さん達!? あの有名な二人と本当に待ち合わせを……? 失礼だけど、確認してもいいかな?」
「する必要は無い。もう向こうから来ている」
「え?」と後ろを振り向いたクイントは、いつの間にか来ていたリーゼ姉妹の姿を見て、年甲斐も無くかなり驚いていた。俺は知らなかったが、この二人は管理局内でかなりの有名人らしく、実力も随一でエースクラスなのだそうだ。
……何故か強いイメージが湧きにくいが、原因はリーゼロッテに負け犬根性が身についてしまったからだと思われる。猫だけど。
「あのさぁ……こんな風に合流するんじゃなくて、普通に案内するつもりだったんだけどなぁ、私達としては」
「俺も当初はそのつもりだったさ。しかしトラブルが続いて、仕方なかったのだ」
「それがどうして人名救助して事情聴取されて身動きが取れなくなる羽目になるのよ……。呼び出されるこっちの身にもなりなさいよ……」
「元々呼ぶつもりだったのだから別に構わないだろう」
「道案内で呼ばれるのと、身元保証人として呼ばれるのとでは全然意味が違うよ!」
「はぁ〜、やっぱあなたには色んな意味で勝てる気がしないわ……」
ともあれ彼女達と和やかに会話している事で、クイントも俺がリーゼ姉妹と待ち合わせていた事を信じてくれた。二人に任せておけば大丈夫だと判断した彼女は、「もし何かあったら遠慮なく頼ってね!」と言い残して仕事に戻って行った。
それから俺は二人の主であるグレアムに会うため、地上本部でも偉い人間が使う待合室の前まで案内された。道中、リーゼ姉妹に案内されている俺を「誰だ……?」という視線で見てくる局員が何人かいたが、別に気にもならない。
「お父様はこの中よ」
「開けるね」
そして待合室の扉を開けてもらい、俺はリーゼ姉妹の主にして、八神はやての生活保護者、ギル・グレアム提督と邂逅した。
「よく来たね、君がサバタ君か」
「こちらこそ、ようやく会えて嬉しいぞ。ギル・グレアム……」
「はっはっは
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