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リリなのinボクらの太陽サーガ
SEED編 旅立ち
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ら大人しく見送るわ」

「そうか……ありがとな」

はやてが了承した事で、騎士達も渋々だが納得してくれた。暗黒剣に麻酔銃、暗黒カードを持って準備を終えた俺は、八神家を後にした。









預けているバイクを返してもらいに月村家に向かうと、庭ですずかが俺のバイクの機関部をメンテナンスしていた。まだ小学生の彼女がメンテナンス出来る理由だが、どうも月村家は機械工学系に関してのスペシャリストらしく、彼女もその例に漏れず、機械に関してなら凄まじい知的好奇心を秘めている。

「うふふ……“ムーンライト”の事は私が一番わかってるんだよ? ほら……ここがイイんでしょ……?」

どうやら彼女に預けている間、彼女にバイクの中身を隅から隅まで調べ尽くされていたらしい。すずかの目が異常にぎらついている。そしてニックネームも勝手につけられていた。……センスは悪くないから変えて欲しいとは思わないけど。
ま、確かに単独で次元世界を移動できる機能のあるバイクは他に無いから、次元世界中最先端の技術が使われていると見て間違っていないだろう。そしてそんな技術の塊であるバイクが、機械大好きな人間の前に無防備で置かれていたら……こんな風にもなるか。

「すずか、さっき連絡した通りにバイクを取りに来たんだが?」

「アハハハハ…………あ!」

声をかけて正気に戻ったすずかは、先程の痴態で一瞬真っ赤になったものの、咳払いしてすぐ元通りに取り繕っていた。変わり身早いな、この子。

「もう来てたんですね、サバタさん。メンテも終わったので、バイクの調子は万全ですよ」

「そうか。手間をかけさせたな」

「いえ、私もこういう機械に触れる機会がもらえて楽しかったですよ。…………ありがとうございます、サバタさん」

「? どうしたんだ、急に礼を言うとは」

「だって……私がこうして楽しく生きていられるのは、サバタさんが守ってくれたからなんですよ。ヴァナルガンドに取り込まれた時、サバタさんが身を挺して駆け付けてくれなかったら、今頃私は……」

「……あの戦いは終わった、夜の一族の事も思い悩まなくてもいいんだ。これ以上、幻想の恐怖を味わう必要は無い」

「はい……!」

「さて、すずかのおかげで移動中、“ムーンライト”に不調が起きる事はなさそうだ。礼を言うぞ」

すずかは自分が勝手に付けたバイクの名前が受け入れられた事に嬉しさで微笑み、「いってらっしゃい」と言ってくれた。本当に……ここにいる人間は性根が良いヤツばかりだ。

「目的地は第1管理世界ミッドチルダ……行くぞ!」

次元転移システムを起動させて空間が歪曲したハイウェイが伸び、その道をアクセルペダルを踏み込んで突っ走る。そして俺は、世紀末世界と異なる地球を後にし
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