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リリなのinボクらの太陽サーガ
SEED編 旅立ち
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! なるほど、確かに君はフェイトさん達が話してた印象通りだな! 年上相手でも物怖じせず、常に自分のペースを保っている。そして……守ると決めた者は必ず守る」

「“必ず”なんかじゃない。俺は全てを守れる程強くない……だから“出来るだけ”が正しい」

「そうなのかい? だけど……君は闇の書の中身を、自らの未来を代償にして取り込んだ。あの子……はやての未来を守るために」

「……ま、成り行きでだ。死の宣告を受けるのは、俺一人で十分だからな」

「君は死ぬのが怖くないのかい? どうしてそこまで自分を犠牲に出来るんだ?」

「簡単な事だ。どうせ生き残るなら、より大きな未来がある人間を生かした方が良い。俺には最初から、未来が無いのだから」

暗黒物質に侵されたこの身体は、ナハトを取り込む前から既に寿命が尽きるのが目前だった。ナハトを取り込む時、それを更に短くする事には気づいていたが、躊躇は無かった。

「それに犠牲とは心外だ。俺は俺の心のままに戦い、抗い、生きているだけだ。あいつらの輝かしい未来、まぶしい笑顔、それを守るために俺の命が必要だっていうのなら、迷いはしないッ!」

『―――ッ!!!』

一瞬だけ発した俺の気迫、死んでも大切なものは守りきる覚悟を正面から受け止めた彼ら3人は、自分たちの息が一瞬止まっていた事に驚き、咳き込みながら呼吸を整えた。

「はっ……はぁ……! その歳でこの気迫……やはり君は我々と違って過酷な世界で生きてきたんだね。これでもかなりの修羅場は潜り抜けてきたつもりだけど、君もそれに負けない戦いを潜ってきたようだ」

「別に…………運が良かっただけだ」

「いや、戦場では運が働く要素なんてごく僅か。生き残れたのは紛れも無く自分の実力だよ、サバタ君」

「そうか」

「……闇の書の悲劇は、君が自分の命を以って終わらせた。君の命を最後に、私達の復讐は幕を閉じた。これでクライドも少しは浮かばれると良い……」

「クライド……?」

度々出て来るその人物の事を尋ねると、グレアム達から詳細を話してもらった。それによると彼の名はクライド・ハラオウン。クロノの父親で、リンディの夫。11年前に闇の書を封印しに任務を行っていた所、闇の書が暴走して戦艦ごと飲み込まれそうになり、彼が自らの命と引き換えに暴走を喰い止めている間に、彼の上司だったグレアムは被害が広まらない内に、アルカンシェルという核兵器みたいな砲撃で始末をつけた。
そして……今回の計画は、かつての部下だったクライドみたいな人間をこれ以上増やさないために立案したらしい。尤も、それは俺の介入によって土台から崩された訳だが……。

「しかし……君を見ていると、あの時のクライドの声が耳に聞こえて来るようだ。彼は通信が切れる最後に、こう言ったん
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