大人の事情と祭り(ルパン三世2nd/名探偵コナン/オリキャラ)
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だから、射的はあるだろうと次元は呟きながら、仕方なくと言った雰囲気でルパンに近付く。
端から見れば一体どんな光景で見えているのだろうか。
「10発中に倒れたら賞品やるぜ」
体格の良い、腹に腹巻をして頭にバンダナをしている男性にそう言われ、1回100円の射的をルパンと次元はしようとしているのだが、内容は酷いものだ。
「俺が1発で決めたら『タコ』焼きな」
「じゃぁ、俺が1発で決めたら『エビ』フライ」
何故互いが嫌いな物の名称を言いながら、それを食べさせようと言う風にしているのだろうかと恋也はぼんやり思いつつ、そういえばと2人が日本円を持っているのかと、ふと気になった。
「どうでも良いけど、日本円持ってるのか?」
恋也の問いに次元とルパンは財布を取り出して確認したところ、確かに日本円はあるのだが、諭吉が3枚という両替もしにくい金額だった。
「福沢諭吉が3枚ならあるぜ」
「いや、見せ付けなくて良い」
次元がヒラヒラと1万円札3枚を振っているのだが、見せ付けられている気分になった恋也は間髪入れずに言葉を発した。
ルパンも持ってはいるが同じく1万円札が3枚という状態だったので、恋也が200円を払うことになった。
「兄ちゃんもてーへんだなぁ。なんだぁ、父ちゃんの知り合いか?」
200円払うと、射的屋の男は気さくに恋也に話しかけ、どうやら次元を恋也の『父親』だと勘違いしたようで、ニヒヒと笑いながら一通り射的のルールを言い、銃を渡す。
「2人とも俺の父さんの友人で、暫く海外生活していたらしく、日本の生活を忘れてる感じです」
その場で吐いた嘘なのだが、射的屋の男はパイプイスに座っていた腰を上げ、実際見てみると恋也よりも背が低く、そろそろ腰が曲がってきている。
パイプを優雅に咥えながら恋也の傍に寄って来ては「振り回されてるなぁ」と声を高くして言った。
その瞬間、バァンと音が聞こえたかと思うと1番上の真ん中に置かれている、白猫を誰かが撃った。
構えているのは次元なので、次元が白猫に当てたのだろうと予想を立て、そうなればルパンがたこ焼きで苦笑いしている姿を思い浮かべ、その次に同じ音が聞こえてはルパンが「コレで1対1だぜ?」とニヤリとした笑みで言った。
10発中、全て撃った場合どうなるのかと聞いてもいなかったので、順番に当てられていくのを見つつ、残り最後の1発になった時に射的屋の男が言った。
前触れもなく、ただの遊びで。
「お前さんたち、腕は確かなようだな。どうだい目を瞑って的に当たった方が勝ちって事で」
――どんな遊びだよ……。
内心呟きつつも面白そうだという2人は止めることが出来ないの
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