大人の事情と祭り(ルパン三世2nd/名探偵コナン/オリキャラ)
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祭りというのにあまり縁が無かった。
そんな時代もあった。
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これはほんの数時間前の話。
赤いジャケットを羽織った男がいきなりリビングに繋がる木製のドアを開けながら放った。
「お祭りに行きましょう!」
有無を言わせぬその笑顔に突っ込みたいのをその場に居た全員が思ったのにも関わらず、ジャケットを羽織った男は気にすることなく、自分から1番近い場所に居る、文庫本を読んでいる少年に近付いた。
「勿論、行くよなぁ?」
笑顔、一言で言ってしまえば笑顔なのだが、何故かその笑みは追い詰められた鼠と獲物を見つけて、余裕のある猫を表している。
少年は文庫本から顔を上げ、ジャケットを羽織った男、ルパン三世を見上げる。
「……俺じゃなく次元誘えば?」
素っ気無く、文庫本を人差し指で挟み、窓際に置かれている大分古くなった藍色のソファに横になって煙草を咥えている男、次元大介を勧める。
それに対して次元は鼻で笑えば灰皿に煙草を押し付けるようにして消した。
「次元ちゃんはもう了承済みよ」
「おい待てルパン。いつ、誰が祭り何かに行く何て言ったんだ?」
ルパンが今勝手に了承したと口にすれば、突っ込むように次元はルパンに尋ねる。
ルパンはその質問を待っていましたよと言う表情をし、人差し指をピンッと立て、「今に決まってるじゃない」と言ってのけた。
その姿は自分の獲物を自慢している猫に似ている。
「くだらね、俺は降りるぜ」
祭りに行く事を「くだらない」と言って次元は行かない宣言をした。
少年、恋也も祭りにはあまり縁がなく、行く事もないのだろうと思っていた方なので、「俺も良いや」と行かないと宣言して、文庫本に目を移した。
そんな様子をルパンは見つつも、1人で行く気にもなれず、既に不二子と五右ェ門は予定があるので誘う訳にもいかず、ただどうやってこの2人を連れ出そうかと考える以外にはないのだ。
「そんな冷たい事言うなよ、俺と恋也ちゃんの仲でしょ?」
「どんな仲だよ。良い人に連絡とってやるからその人と行けば良い。きっと喜ぶぞ……あ、もしもし? 銭形さん? 実は――」
恋也がポケットから端末を取り出して電話した先があの銭形警部だと知ったルパンは、恋也の端末を奪いとって恋也の声で「ワッパの意味を知りたいんだけど……。え? 手錠? 警察用語……有難う、仕事の邪魔して悪かった。じゃ」と不自然に切る事は出来なかった。
その所為か恋也の声で手錠の別の言い方、『ワッパ』の意味を知りたいと、適当に思いついた嘘を銭形に尋ねた。
銭形はご丁寧に警察用語だと返答して、何の違和感もなく通話は終了された。
そして端末は恋也に返却され
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