四十三話:Are you prepared to destroy the world for the sake of a girl?
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なことなど一言も言っていなかったためにルフェイの疑問は晴れなかった。この事がこれからの旅路に大きく関わることをまだ彼女達は知らない。
ニ・アケリアに着き、エルと感動の再会を果たしたルドガーだったが、その顔はユリウスと話すために彼の前に行ったことで渋いものに変わる。いつもであれば自分に対しては微笑みかけてくれるユリウスが無表情で自分を見つめるだけなのだ。
その事に戸惑いながらもユリウスに尋ねようとするがタイミングの悪い事にヴェルから電話がかかってきて時歪の因子と同化した『カナンの道標』なるものの回収を言い渡されてしまう。概要自体はユリウスに途中で電話を切られてしまったので最後までは聞けなかった。
その後、ユリウスはルドガーに後は俺に任せて、時計を渡せと言う。自分が心配しているのにも関わらず何も話そうとしないユリウスにルドガーは苛立って時計を地面に叩きつける。そんなルドガーの対応に少しだけ苦しそうな顔をするユリウスだったがすぐにその表情を隠して時計を拾おうとするが。
『これは、エルのパパの!』
エルがパパの時計だと言って覆いかぶさってユリウスが時計を拾うのを妨げる。そんなエルに対してエルの物でもなければ父親の物でもないと諭すように返すユリウスだったがエルの次の言葉で表情が一変する。
『そうなの! パパとルドガーの時計が、ひとつになったんだから!』
『やはり、この子が…………………か! それにこの子の父親は…っ!』
何かを確信してまるでエルを射殺すような目をしてボソリとルドガー達には聞こえないように呟くユリウス。そしてすぐにエルの父親に対して思い当たる節があるのか苦虫を噛み潰したような顔になり、エルを見つめるユリウス。しかし、突如として自身の左腕を抑えて苦しそうにし始める。
『騒がしいわね。親子げんかなら他所でやって』
そんな空気の中、先程ルドガー達と出会ったミラが現れ、丁度お腹を空かせて盛大にお腹を鳴らしたルルに対して何か食べさせてあげると言い、ルルとさらにはエルまでも連れて行ってしまった。そんな様子にやっとエルと会えたと思ったのに引き離されたルドガーはすぐにエルの後を追う事にした。
「ユリウスさん、何か知っているわね」
「それにエルの父親が誰かも気づいているのかもしれないにゃ」
ユリウスが何かを知っていると確信して呟くヴァーリ。黒歌はユリウスがエルの父親の正体を気づいたかもしれないと考えたが、ユリウスが何も話さない以上はそれらが分かるはずもなく、ただ、エルを探して民家を手当たり次第にあたっていくルドガーについて行くことしかできなかった。
その後、無事にエルとルルを見つけることが出来たルドガーは戻って来たミラに勝手に入るなと言
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