暁 〜小説投稿サイト〜
ルドガーinD×D (改)
四十三話:Are you prepared to destroy the world for the sake of a girl?
[4/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だって』

『ぐっ!?』


若干八歳の少女に言い負かされて思わず膝をつくルドガー。そんなルドガーとエルの様子にジュード達も笑い、和やかな場に空気が流れる――――はずだった。その空気は突如としてルドガー達の前に閃光と共に現れた長い白銀の髪をたなびかせた褐色の肌の男によって壊される。


『長い髪の精霊!?』


悠然と宙に佇み男は件の髪の長い精霊だ。精霊は獣の様な耳を少し動かし、ゆっくりと目を開き、ルドガー達を見下ろして口を開く。


『……あちらもこうであれば、彼の地へ手出しできないのだが』

『彼の地……それって! カナンの地のこと?』


髪の長い精霊の前に駆け出し、エルがそう叫んで尋ねる。しかし、精霊はエルの質問に答えることなく手を上げて精霊術をエルに向けて容赦なく放つ。


『きゃあああ!』

『エル!?』


ジュードが叫び声を上げるが無情にも精霊術はエルの周囲で巨大な爆発を起こす。そのことに思わず呆然とするイッセー。まさか子供であるエルが真っ先に犠牲になってしまうとは思っていなかったのだ。しかし、爆煙の向こうにある者を発見する。


『怪我はないか……エル』

『ルドガー!』


煙が晴れた先に居たのはクォーター骸殻を纏ったルドガーだった。ルドガーはエルに精霊術が当たる寸前にその身を挺してエルを庇っていたのである。しかし、思った以上にダメージが大きかったらしくルドガーは膝をついてしまう。その様子に黒歌は心配すると同時にルドガーに身を挺して守られるエルに少し妬いてしまった。だが、すぐにそんな自分を恥じて髪の長い精霊に再び集中する。


『クルスニクの一族。あきもせず“鍵”を求めて分史世界を探りまわっているのか』


髪の長い精霊がそう呟くと同時に数発の銃声が鳴り響く。アルヴィンが精霊に向けて発砲したのだ。しかし、驚くべきことに精霊はアルヴィンが撃った三発の銃弾を全て片手の指の間に止めてみせたのだ。そのことにヴァーリと美候が感嘆の声を上げる。そしてアルヴィンは精霊に殺気交じりに問いかける。


『何様だよ、お前?』

『我は、カナンの地の番人……大精霊クロノス』


その言葉に動揺するルドガー達。それは無理もないだろう。分史世界を創り出していると言われたその全ての元凶が今、目の前にいるのだから。


『貴様らも時空の狭間に飛ばしてやろう……人間に与する、あの女マクスウェルと同じようにな!』

『マクスウェル!?』


クロノスの言葉を聞いた瞬間にジュードは強く拳を握りしめ、クロノスと戦う構えを見せた。その普段とは変わった姿に唖然とするルドガーだったがジュードが接近してきたクロノスに既に殴りかかっていたので慌てて加勢に入る。そのままクロノ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ