四十三話:Are you prepared to destroy the world for the sake of a girl?
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てそう口にする。そんな様子に黒歌達も複雑そうな顔でルドガーを見つめる。ルドガーという男は優しい。心の底では例え分史世界であっても壊したくないと思っている。しかし、彼は大人でもあるために正史世界を守る為には仕方がないと頭では分かっているためにそう口にするのだ。
「世界を壊す……改めて考えても重いね」
「ああ……あいつ、ずっとこんなことしてきたのかよ」
改めて思い知らされた世界を壊すという重みに祐斗がポツリとこぼすとイッセーもそれに同意し、それを直接行うであろうルドガーの心境を思いやる。
その後、アスカの元に到着したルドガー達であったが意識の戻ったジランドに襲われてその騒ぎの中で拘束されているアスカを解き放ってしまう。その後、暴れるアスカに襲われたもののなんとか勝利することに成功する。アスカからは時歪の因子の反応はないが取りあえず装置を破壊してアスカを開放するルドガー。
『クルスニク一族……』
『しゃべった!』
『まだカナンの地を見つけられないのか?』
突如話し出したアスカに驚くエルとルドガー。だが、そんな様子を気にも留めることなくアスカは話し続ける。
『始祖と同じく、我らとの共存を望むなら、カナンの地へと急ぐことだ。そろそろ二千年……オリジンが魂を浄化するのも限界だろう』
『オリジン……?』
アスカが言うにはオリジンは“無”を司る大精霊の王だという。黒歌達はまだこの時、知らなかったがオリジンはルドガーやヴィクトルが自分達の世界に来る原因となった張本人である。そんな話が行われている中でジランドが再び起き上がりアスカに向けて銃を乱射する。しかし、ジランドは次の瞬間にはアスカに襲われ、その牙で容赦なく引き裂かれ断末魔の悲鳴と共に死んでいった。
『だが、人間はかくも傲慢……今なら、クロノスの気持ちも分かるぞ』
それだけを言い残してアスカは光を放ち始め、最後に一瞬の強い光を残して消え去っていった。そんなところに情報収集に行っていたジュードとレイアが駆けつけてきて成果を教える。ヘリオボーグの先の荒野で髪の長い精霊の目撃情報があったらしくルドガー達は次元の避けた丘と呼ばれる場所へと向かう。
次元の避けた丘に着いてみると正史世界にはあった次元の避け目は見当たらなかった。そのことからジュードとレイアとアルヴィンはこの分史世界は未だに断界殻が解放されずに残っているという推測を立てる。それに対してルドガーもよくわかっていないながらも頷く。
『ルドガー、ホントにわかってるー?』
『エル、こういう時はスルーしてやるのが大人の対応だぞ』
『パパがいってた。自分の間違いをみとめられない人はいつまでもたってもこどもなん
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