マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0923話
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やしている。
「何だ、ドラゴンの狩りか何か……か?」
そう呟くも、狩りをするのにあそこまで盛大に森を燃やすかと言われれば、首を捻らざるを得ない。
「あらぁ? あれは炎龍ねぇ」
後ろから聞こえてきたその声は、この門世界に生きるロゥリィのもの。
一旦車を止めた、俺、スレイ、ムラタの3人の視線を向けられると、何を期待されているのかを理解したのだろう。視線をドラゴン……いや、炎龍の方へと向けて説明を開始する。
「炎龍って言うのはぁ、古代龍の一種なのよぉ。凄く硬い鱗を持っているわぁ。普段は眠っている事が多いんだけどぉ、たまにああやって起きてきては腹を満たすまで獲物を食らい続けるのよぉ」
「……ちなみに腹を満たすとなると、その獲物は動物とかか?」
「それもあるけどぉ、やっぱり手っ取り早いのは人間じゃないかしらぁ。人数も多くてある程度纏まって住んでいるからぁ、餌としては手頃なんでしょうねぇ」
当然と言えば当然か。
人間だけでは肉の量は少ないかもしれないが、それを補えるだけの量で纏まって住んでいるんだろう。
となると……
「人間の味を覚えた炎龍とやらは、どうなる?」
「どうなるってぇ?」
「これからも人間を襲うのか?」
「当然でしょぉ?」
となると、問題はあの炎の下にいるのが誰なのかって事だな。
出来れば人間であってほしくはないが……いや、そもそも森の中に人間が村やら集落やらを作るとは思えない。となると、やっぱり動物か何かか? あるいはゴブリンとかオークとか。
そんな俺の疑問は、次の瞬間に出たロゥリィの言葉で、思わず固まる。
「森の中の集落だとぉ、多分エルフでしょうねぇ」
エルフ、確かに捕虜からの情報で、この門世界にエルフという存在がいるというのは理解していた。だが、ここで遭遇する事になるとは。
ネギま世界の魔法界にも、エルフに近い種族はいる。だが、それはあくまでも外見的に近い種族でしかない。
少なくても、自分達の種族がエルフだとは思っていないだろう。
「どうする? このままじっと見ていれば、エルフが全滅するぞ?」
そんなスレイの言葉に頷きつつも一瞬迷う。
古代龍と呼ばれている炎龍と、エルフ。どちらを救った方がいいのかと。
だが、次の瞬間にはあっさりとエルフを選択する。
色々な意味で興味深い種族だし、何よりも炎龍の方は人の味――この場合はエルフの味か――を覚えてしまっている以上、危険すぎてホワイトスターで飼ったりは出来ないだろう。
ネギま世界の魔法界のドラゴンは基本的に現実世界に連れてこれない以上、惜しいとは思うが。
「エルフを助ける。それに炎龍とやらの死体だって色々と研究材料にはなるだろうし」
「けどぉ、どうやって助けるのぉ?
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