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ヴォルデモート卿の相棒
トロール襲来
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魔法を選び、魔力をコントロールしようとはしない。小さい頃は感情的になると魔法を発動させていた子供も、杖を持ち成長するにつれ、杖を使わないで魔法を使う力を、体が忘れてしまうのだ。

しかし、戦闘に重きを置くエシャロット家の考えは全く違っていた。
戦場では何が起こるかわからない。もし戦場で杖を失えば、魔法使いとは無力な存在になってしまうのか?
また、魔力という存在そのものを何か、例えば近接戦闘に利用できないだろうか?
そのような考えのもと、エシャロット家は2つの秘術を編み出した。

2,3年の修行の末修得する、身体の中にある魔力を自由自在に操る技……【魔力掌握】!

そして、その魔力を用いた7つの体技、全ての技の修得には最低10年の歳月が必要であり、エシャロット家を最強の家系たらしめた近接格闘奥義……【魔導武闘】!

1つ目の奥義は【アップ】……魔力を集中させ身体を強化する。集めた魔力に比例して強化することができる。
クレスは足に魔力を集め、脚力を強化することでハリー達の前に瞬間移動し、腕に魔力を集め、腕力と強度を強化することでトロールの棍棒を受け止めたのだ。

そして2つ目の奥義はケルベロスにも使用した、魔力を体外に放出することで衝撃を放ち、物体を吹き飛ばす……


「インパクト!」

トロールはペットボトルロケットのように吹っ飛んでいき、女子トイレの壁に打ちつけられ、地面に倒れ込んだ。
トロールはあまりの衝撃に棍棒を取り落とすが、なんとか意識は保っており、弱々しく立ち上がった。

「チッ、ケルベロスほどじゃねえが、こいつも大概タフだな」

クレスが面倒くさそうに呟く中、ロンが杖を取り出し、頭に浮かんだ呪文を唱えた。

「ウィンガ〜ディアムレヴィオーサ!」

突然、トロールの近くに落ちていた棍棒が浮き上がり、空中を高く高く上がって、ゆっくり一回転してから、ボクッという嫌な音を立てて持ち主の頭の上に落ちた。
脅威が去ったことで落ち着いたのか、ハーマイオニーはトロールに近づき、生死を確認する。

「これ……死んだの?」
「いや、ノックアウトされただけだと思う」

急にバタンという音がして、バタバタと足音が聴こえたので、4人はその方向を振り向く。この後の展開を予想しているのか、クレスは若干苦い顔をしている。
まもなく、マクゴナガル先生が飛び込んで来ると、すぐにスネイプ先生が来て、その後にクィレル先生もやって来た。クィレル先生は、トロールを一目見た途端、弱々しい声を上げ、胸を押さえてトイレに座り込んでしまう。マクゴナガル先生は4人を、今までで一番怒った表情で見据えた。

「いったい全体あなた達はどういうつもりなんですか」

マクゴナガル先生の声は、冷静だが怒りに満ちていた。

「殺されな
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