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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第四章 覇王の会議《2》
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面に映る、日来の部分部分が赤色に変わる。
 ニチアは生霊|《ナビ》のウタタネと一緒に、映画面を操作する。
「このグラフを見てみろ。日来の食料の輸入量は全体の七十三パーセントだ、残り三十七パーセントはこの地で賄える。そして輸入の殆どが家畜共の肉だ」
「つまりは肉の問題をクリアすれば、日来は食料の貿易を必要としないってわけ」
「それはおかしいのでは?」
 宇天の戦術師が疑問を口にした。
 それは誰もが思う疑問だ。
 全体の七十三パーセントを輸入に頼っているのに、これを心配無いと言い切れるのは確かにおかしい。
「いいか? わざわざ国や地方で貿易をしなくてもいいのだ。何故なら、他勢力群があるからだ」
「それもそうですね。確かに他勢力群にも決まりはありますが、それをクリアすれば貿易は出来ますから。
 貿易相手の他勢力群が仮に各国から圧力を掛けられても、その国は今後その他勢力群の恩恵を受けられなくなりますからねえ」
「なるほどに御座る。他勢力群にはまだまだ国と関わっていない勢力が多く存在するで御座る。それゆえ、資金面等で苦悩しているとこもあるので御座ろうから、そこを対象に貿易を持ち掛ければ上手く行く可能性は十分にあるで御座る。
 それに他勢力群なので、いざとなったら国との問題から逃げられる。この二つのメリットは彼方側には大きいで御座るな」
「よく理解している」
 飛豊は思った。
 これで食料の問題についてはクリア出来るな。
 しかし、食料が確保出来たとして次に問題になるのは。
「なあアストローゼ、ならば資源はどうなる?」
「話してやろう」
 あえて質問を味方にぶつけることで、相手の割り込みを阻止する。
 言い、二つの映画面に別のものが映し出される。
 今度は日来の建物の画像と資金の表が、それぞれ映し出された。
「日来は区域によって建築物の材料を変えている。例えば居住区域の場合、何時壊れても被害が小さくなるように建物は木造で造られている。私達、学勢の校舎もそうだな。だが校舎以外の外交区域は外の連中に見られてもいいように、鉄筋コンクリートなどで頑丈に造られている」
 一つの映画面には、幾つもの建物の画像が映っている。
「これを見ると、使われている材料の殆どが何処でも調達出来る。木なら何処でも生えているし、コンクリートならそこら辺の山へ行けば集まるからな」
「泥棒! ここに平気で泥棒宣言している御仁がいるで御座るよ!」
「泥棒とは失礼な。ちゃんとありがたく使わせてもらうだけだ」
「アッちゃんカッコいいんだから」
「オレンジレンタルラディオの芸も泥棒しちゃたで御座るよ!?」
 来訪者の伝達者が、敵である側の指揮官にツッコミを入れる。
「何か楽しそうだなあ」
「君は覇王会じゃないのに何で来たんだい?」
「え?」


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