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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第三章 覇王の会議《1》
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制終了させて頂きます。戦闘は禁止とし、発言だけで討論しあってもらいます。
 会議の終了はこれ以上話し合いは必要無い、とここにいる日来学勢院と宇天学勢院の各二人の教員が判断した時です。
 そして、会議の内容は以下の三点のみです」
 手元に表示した映画面をいじり、奏でるように操作音が流れる。
 数秒後。会議場の映画面に三つの文が並ぶ。

 その一。
 日来との今後の関係をどうするか。
 その二。
 その後の日来について。
 その三。
 今後の日来の姿勢。

 これは極秘に、今ここにいる教員四人だけで決めたものだ。そのためこの会議の内容を知る者は、ここにいる教員の他には知る者はいない。
 理由は双方、有利不利無く平等に会議をするためだ。
 “その一”の内容は、双方が必ず話し合うことだ。“その二”は日来の問い、“その三”は奥州四圏の問いだ。
 この内容を見て、即座に動く者がいた。
「んじゃ始めるか。会議の順は上の通りで行こうぜ、異議ある人は!」
 日来の長だ。
 椅子に縛られ自由が利かないので、椅子を揺らしながらアピールしている。
 開始数秒のことである。そして、それに怒り似た感情を得た者がいた。
「馬鹿かお前は――!」
「うおっ! 何だよ飛豊。大きい声は会議中ではノンノンノン、ですよ?」
「ネフィア、殺れ……」
「ごめん遊ばせ」
「おふっ!」
 彼を縛っていた縄の一部から拳が現れ、セーランの腹にパンチを食らわす。
 鈍い音の後には、既に彼は身動きを取ってはいなかった。干されているように、ぐったりと上半身を前に曲げていた。
 やけやけという感じで、肩を落とす飛豊。
「全く、こいつは縄に縛っても意味が無かったか」
「まあ、これなら大丈夫だと……いいですわね」
「み、身内殺しに御座る! もし実之芽殿に殺られたら昇天に御座るな」
「そうですねえ、しばらくは昇天コースでバイバイですねえ」
 見ていた介蔵と御茶丸が呑気に笑う。
 恥ずかしい思いをしたかのような感情の揺れが飛豊を襲い、身体が余計に力んでしまうのを感じた。
「いやあ怖い怖い。逆鱗に触れないようにしなければ」
「御茶丸殿、それはフラグというもので御座るよ?」
「馬鹿言わないでくださいよ。フラグ回収したらどうするんですか」
「ははは、さすがに幾ら普段は力で口を封じる実ノ芽殿でもこの場ではしないで御座るよ」
「ですよですよ、そーですよ。幾ら普段から力で口を封じる、鬼のような――」
 言葉を紡ぐ前。
 来訪者の戦術師の伝達者の二人は次の瞬間、仲間であった実之芽からパンチを腹に食らい、身内殺しにあった。



「先攻じゃ駄目なんですか?」
 会議場のすぐそこにある建物の一室で、短めの金髪の女子学勢、ロロアが疑問に思った。
 会議
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