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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第三章 覇王の会議《1》
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 その後ろで椅子に縛られたセーランが、椅子を揺らしながら暇そうな顔をしていた。
「あのさあ、騒いでるとこ悪いけどさっさと会議始めね? 俺達も他に色々やることがあるわけさ、そっちも話し合いの後にやることあるだろ?」
「それはこの御茶丸も思ってました。そろそろ会議を始めてもいいかなあ、と」
「それもそうね。私達は準備が出来てるけど、そちらは?」
「こちらも準備出来ている。咲先生、始めましょう」
 その言葉の後に前へ出ていた覇王会は歩き、後ろの机に用意されていた椅子に座る。
 学勢と言えども覇王会に属する者達。この十一人の学勢達が今後の未来を左右する。
 かの黄金時代から既に学勢院高等部、年齢で言うと十五からは大人、という認識が強くなり常識となっている。
 今後彼らがどのように変わっていくのか、それは誰にも分からない。
 思いながら覇王会の面々が椅子に座ったのを確認した榊は、来訪者側にいる一人の学勢と二人の教員を呼んだ。
「覇王会じゃない学勢と教員はここの席で見学してもらえるかい」
「あ、はい、分かりました。学長、タメさん、行きましょうか」
 肩まで伸びている髪を揺らしながら、彼方の女子学勢が小走りに教員二人の前を歩く。
 彼女は覇王会ではなく付き添いで来たのだろうか。
 先を行く少女に釣られるように、教員らも歩き始めた。
「判治は相変わらずだねえ」
「蓮に言われたくないよ。それにタメナシお前、タメさんってあれ、俺達の代の呼び名だろ。 復活させたのかよ」
「うるさい。あれは今年の高等部三年生達が勝手に呼んだだけであって、復活させたわけではない」
「どうだかなあ」
 榊の横を通り過ぎる数秒のなかで、三人は久しぶりの会話をした。
 自分達がまだ若かった頃を思い出し、同時に生きていく上で犠牲にしてきたものも思い出す。
 黄金時代と言う聞こえのいい戦争の歴史。
 多大な犠牲を払い、それに見合った成長を遂げたためにそう言われるようになった。
 穏やかな現在が、本当に平和だと感じる。
 老けても口数が減らない人だなあ。むしろ増えたんじゃないのか?
 髭をいじりながら、昔のことを思い出した。
 今は昔馴染みで会話出来る雰囲気じゃないのが惜しいと、そう思う。
「それでは、今をもって会議に取り掛かりたいと思います」
 咲の声が日来中に響き渡る。
 会議場の上には双方が会議の内容を確認出来るように、映画面|《モニター》が表示される。
 この時を境に日来の動きは止まり、全住民は映画面越しに話し合いの行方を見守る。
 日来の何処もがそうであった。
 この話し合いで、日来の未来が決まるのだから。
「それでは始めに会議のルールを説明します。先攻は、始めに発言をした側が先攻とします。何を発言するかは自由ですが、場合によっては強
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