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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第69話 虹色の剣
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だらけている印象しかなかったからこういう姿は意外で………」
『一応私だってデバイスの誇りがあるわ。マスターの為に力を尽くすのがデバイスでしょ?』
「そう…ね………」

この時、エリスは無駄にデバイスと強調したレミエルをおかしいと思ったが、口に出す事は無かった。

『さあ、後1分切ったわ』
「………それじゃあやりましょうか」

バンカーを構え、しっかりと狙いを定める。

「20秒を切ったら始めるわ」
『了解。50秒前……49…48…47…」

それからレミエルはゆっくりとカウントを数え始める。

(これで私のラグナルとしての人生も終了かぁ………)

神様との話から今日まであった様々な出来事が走馬灯の様にエリスの頭の中を流れていく。

(本当に色々あったな………一番零治が苦しいときに手を差し出せなかった時は本当に辛かったけど………結果的に零治にとって最高の人達との絆を深められた。ちょっと嫉妬しちゃうけど本当に良かった………)

それこそが偽りの無いエリスの本心であった。

(あの時に、私も孝介も死んでいなかったらこんな生活が待っていたのかしら?……………ふぅ、駄目ね私。結局未練があるみたいに思い返して………)

そう心の中で苦笑いする。

『30………』
「みんなで幸せに………零治。そしてあなたが望む平凡だけど幸せなそんな生活を私も遠くから見守ってるから………」
『22……21……20!!』
「さようなら零治!!!」

そう叫ぶと共にステークを勢いよく突いたのだった………















「桐谷、立ち止まるな!!」
「くっ……!!」

互いにバルトマンがクレインを、桐谷が零治を担ぎ、出口へ向かって飛ぶ。限界の身体ながら懸命に進んだ。

「あと何分だ!?」
「あと1分!!」
「ちっ、くそっ!!」

アギトの言葉に舌打ちをしつつ、叫ぶ。
もう時間は残されておらず、目の前にやっと外の光が見えてきた程度の距離。今の状態じゃ間に合わない距離だ。

「こうなりゃヤケだ!!桐谷俺に掴まれ!!」
「な、何を……!?」

桐谷に有無を言わせず、自分の服をしっかりと掴ませたバルトマン。

「はあああああ!!!」

雷を帯び、自身の身体能力を向上させる。

「雷神化………!?」
「もどきみたいなもんだ。今の俺じゃ完全には無理だ。これでもかなり無理してるからな。………さて、しっかりと零治を掴んでろよ!!」
「おおっ!?」

そう言った後、猛スピードで駆け出すバルトマン。

「アギト、手を離すなよ!!!」
「わ、分かってる!!!」

ぐんぐん距離が縮まっていく。

「後20秒!!」

もう目の前には入口が見えて
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