暁 〜小説投稿サイト〜
神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第一章 時の始まり《1》
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美琴を引っ張り出す。
 見ていた少年は呆れて、口からため息を漏らした。
「あのさ、どうでもいいから誰かぐらい言ってよ。主席確認は覇王会戦術師である僕の役目なんだから」
「だったら自分でやれ、と。ってこれ旨いですなマチョラ君!」
「チッ……黙れ、家畜豚」
「い、今、家畜豚って言いましたな!? 自分これでも五十メートル走八.五三秒、レヴァーシンクよりも約一秒も違うんですけど!」
 巨漢な学勢と弁当を食べていたぽっちゃりな学勢は、口に入れた米を飛ばしながら長々と言葉にならない言葉を喋っていた。
「切りが無いな。明、さっさと言ってやれ」
「仕方無いわね。いないのは機関部三人組、後はお調子巫女と馬鹿長だけよ」
「了解」
 そう言い、レヴァーシンクは映画面に映る名簿にチェックを入れる。と打ち込んでいる時、校舎の方から声が聞こえてきた。
「皆さーん、おはようございます」
 スカートをなびかせ、手を振りながら女性教師がこちらに向かって走って来た。
 後から髭をなぞるように弄る中年の男性教師が、数歩後ろをのんびりと歩いている。
 傍から見れば、ただのおじさんにしか見えない。
「おや、殆ど来てないと思ったら集まってるなあ。俺って必要無い?」
「いえいえ、榊さんがいるだけで肩の荷が下りますから」
「それ俺に責任押し付けるってこと?」
「ち、違いますよ!」
 否定する咲を榊は面白そうに笑う。
 運ぶ足をゆっくりとし、早歩きから普段の歩きに変える。
 咲は今いる自分が担当する組の学勢達を見て、心中ほっとしていた。
 それにしても、何時も遅刻寸前のこのクラスですけど、この日だけは違ったようですね。
 感心する咲に、レヴァーシンクは今いる学勢を報告する。
 時計塔の針は四十分を指そうとしていた時だ。榊の後ろから、三人の学勢がこちらへ向かって歩いて来た。
「……随分と集まってるな……」
「ほんとだねえ、珍しいこともあるもんだ。機関部よりも早く集まるなんて……変なこと起きなきゃいいけどね」
「美兎が見当たらないね、それに長も」
 校庭の芝生を踏みながら、煙管をくわえた女性学勢とふて腐れたような顔をしている男子学勢、帽子を被った同じく男子学勢は既に集まっていた学勢のなかに加わる。
 山に囲まれているため、町には日の光はまだ充分には当たっていない。ここも外交区域の建物が、日を遮るように立っているため同じだ。
 そんななかで咲は、自身が受け持つクラスの皆を確認する。
「機関部の三人が来たので後は幣君と長莵さんだけですね」
「そこで再び私の登場――!」
 咲の前に、突然と明が登場する。
 地に着きそうな長い髪を振りながら、皆の視線を自分へ集める。
「お調子巫女は朝に馬鹿長迎えに家に向かって行ったわ。それを偉いわね、て褒めたら顔赤め
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