第一物語・前半-未来会議編-
第一章 時の始まり《1》
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るものを元に、各国では宗譜|《スコア》と呼ばれるものをつくり、人々をまとめあげた。
神々と共に生きる人類は、休息を取るように長い間平凡な日々を過ごしていた。
だがある日、人類は考えてしまった。
――この世界を実効支配出来無いものかと。
その日から人類は終わり無き争いを始めた。
●
世界時暦一〇八二年、四月一日。
空には雲が流れ、肌を撫でるような風が吹く。
青く晴れた空の下、大小様々な建物が並んでいた。
山々に囲まれた盆地のなかに一つの町が見える。
幾つかの区域に分かれているのか、町は四角形を並べたような形をしている。
まるで何かに乗っているように、規則正しく。
区域を分けるように間には、幅約二十メートルの大道が一直線に縦横と通っている。
幾つもある区域の一つに“日来学勢院高等部校舎”と書かれている時計塔が建っていた。
時計塔の針は、午前八時三十分を指していた。
日来学勢院の昇降口には校舎のなかに入る学勢が数名いる程度で、他の学勢は見当たらない。しかし、昇降口の正面に見える校庭に二十名くらいの学勢達が集まっている。
校庭に集まっている学勢達は、それぞれが好きなことをして暇を潰していた。
「それにしてもよくクラスの大半以上が集まったね。何時も遅刻一分前集合が当たり前のこのクラスなのに」
「君が言えたことじゃないだろう。ところで毎回変な台詞言いながら、咲先生の前通るの止めた方がいいよ。あれ病気だと思っているからね」
「お前が言えたことでもないだろ。毎日巨乳の学勢を数えているのは等々変態紳士から更なる昇格でも狙う気か?」
「巨乳は僕の全てさ。語ること他に無し」
「どうでもいいけどさ、君達、残り五人知ってる人いる?」
映画面|《モニター》に文字を打ち込む男子学勢の問いに、周りの学勢達は――
いないのって誰だっけ?
うち、知らないヨ。
それはゲームのことかっ!
価値の無い話は知らん。
お金に関係無いなら私も知らないかなあ。
お前らなあ……。
などと、口々に言う。
そんななか、皆を見て問い掛けをした学勢の元に、一人の女子学勢が胸に細身の女子学勢を押し付けてやって来た。
「皆、知らないみたいだから私が教えてあげるわ」
「私は知っているぞ」
「お黙りペタン子。私しか知らないの、いい?
わ・た・し、しか……知らないの!」
「わ、分かったから明、美琴をそんなに胸に押し込むな。もがいてるぞ」
胸に押し込まれている美琴が、苦しそうに首を左右に振っている。
その度に胸が激しく揺れ、灯はそれを逆に楽しんでいた。
「んっ……そんなにもがいたら興奮しちゃうじゃない。っあん!」
「いい加減にしろ」
飛豊は悪ふざけが過ぎる灯に軽く拳を食らわし、もがいていた
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