暁 〜小説投稿サイト〜
カードキャプターさくら〜旅人たちと小さな夜と不思議なお店〜
第1話 "小夜の対価"
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後書き
──
星世の運に──
天世の魂に──
「で、"対価"は何だ?」
『次元を、渡ってもらう』
「次元を………?」
犬の言った言葉に耳を疑った。
「どういうことだ、それは?」
『次元──簡単に言えば、異世界だ。つまり、小夜にはこれから異世界に渡ってもらう』
「それが、"対価"になるのか?」
『いや、正しくは、その後にやってもらいたい事がある』
犬へそう言って、小夜の横を通り、背後にまわった。
「では、早く私をその異世界とやらに」
小夜が犬の歩いた方を、自分の後ろを向いた。
だが、もうそこには、犬の姿は無かった。
が、犬の声だけが夜道に響いた。
『詳しいことは<店>で話す。来い小夜、東京へ──』
これを最後に声が止んだ。
そして、小夜は歩き出す。
走り出す。
東京へ──
これは、文人と戦ったあの冬から、一年と六ヶ月後の事である。
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