第十三話
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替わるんでしょうけど、それまでは『入れ替わり』以外の物語を実行しつつ、それに対する人の反応を楽しみつつ、練習していくつもりです!……まあ、まずは緊張しないようにならないと、なんですけどね」
「……そっか。それは大変だ」
「ええ、大変です。でも、ちょっと楽しみです」
そういうことなら、俺から何か言うのはお門違いだろう。鈴ちゃんにも、鈴ちゃんと入れ替わった子にも。だから、もう後はただ応援しているくらいなのかな?
「はい、以上で終わりです!ここからは、パイセンに質問していってもいいですか?」
「おう、いいぞ。つっても、俺はまだ俺のロアがどんなものなのか分かってないから、そこを聞かれてもどうしようもないんだけどな」
「それは大丈夫ですよ!そこには興味ないですから!」
はっきりと言われて、ちょっと傷ついた。
「えっと、じゃあ何を?」
「それなんですけどね。パイセンって、主人公のロアなんですよね?」
「そうみたいだな」
まだちゃんと実感できているわけではないのだけれど、まあ事実としてそういうものらしい。
「それって、自分の物語を集めていく存在だって聞いてるんですけど、もう誰かいるんですか?」
「あたしがそうね」
と、俺に向けられた質問にはテンが答えた。
というか……え?
「テンって、そうだったのか?」
「そうよ?もしかして知らなかったの?」
「知らなかった。ってか、そんなこと言わなかったじゃねえか!」
「まさか知らないとは思わないでしょ……。Dフォンから祝福するような音、でなかった?」
「出たな」
「あれ、物語になった、っていうことよ?」
あの音は、そういうものだったのか。
やっぱり、どう考えても『ロア』関連の説明が足りない。Dフォンを配るなら、一緒に簡単なレクチャーもしてほしいものだ。
「あー……そういうことらしい」
「他にはいないんですか?」
「いないなぁ……ってか、体験したロア自体鈴ちゃんが二回目だし」
「じゃあ、立候補していいですか?」
……うん?
「えっと、俺の物語に?」
「はい、カミナパイセンの……『畏集いし百鬼夜行』の物語の一つに」
「……そんなことできるのか?」
俺は本当にまだ何も知らないので、テンに聞いてみる。
「あー、そうね……縁があればできるわよ」
「つまり、コードをDフォンに登録できれば、ってことか?」
「そういうこと。もちろん、そうじゃなくてもそのロアの『物語』をちゃんと攻略できればいいんだけど、今回のは、ちょっと……」
「あぁ、確かに……」
「あれは、無理だろうねぇ」
「スイマセン……」
鈴ちゃんが申し訳なさそうにしているけど、まあその通りだと思う。あれを『音楽室のクラリネット』の『物語
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