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世にも不幸な物語
第九章『過去的な位置』
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「輝」
「なんですか」
「敬語やめてくれないか?敬語で話されるとなんか変な気分だぜ」
「そうそう。私も敬語やめてって言おうとしてたのよ」
「え、あ、でも・・・」
「私なら構わないぜ」
「私もよ。これからも敬語で話されるのは勘弁だわ」
「いや〜、癖みたいなもので早々には出来ませんよ」
「なら仕方が無いわね。ま、初対面の人にいきなりタメ口の方よりマシね」
「ははは」
 一旦霊夢たちと離れ、未だに落ち込んでいる風の元に来た。
「おい。いいニュースだ」
「「・・・・」」
 またしても反応が無い。呆れるほどの落ち込みっぷりだ。コレだけ落ち込んでいると物凄く会いたかったのかがよく分かる。
 周りに聞こえないように、二人の耳元で囁いた。
「まだ幻想郷で異変は起こっていない」
「者共武器を持てぇ――ッ!!」
「オォォ――ッ!!」
「ちょ、お前ら人のはな――」
「敵は紅魔館にありぃぃ!!」
「オォォ――ッ!!」
「人の話を聞けぇい!!」


 ドォスッ!×2


「ぐはっ!」
「ぐげぇっ!」
 輝の鉄鎚が綺麗に入りうずくまる二人。
「落ち着いた?」
「な、なに・・・しやがる・・・」
「そ、うだぞ・・・輝・・・。お、俺たち・・・・わな」
「お・ち・つ・い・た・か・?」
「「はい。落ち着きました」」
「ならよろしい」




 輝は風と零に魔理沙から聞いた情報とそこから導かれる過程、そして輝が自分なりに推理をした結果を話した。
「タイムスリッパって奴か」
「零、古典的なボケをすんな」
「俺たち的にすればそうなる。つまり俺たちはタイムスリッパをして過去的な位置に来ている」
「おいっ!輝もノッかんなよ!」
「だから咲夜が来ないのか」
「そういうことだ」
「無視すんな!!」
「ていうことは、俺らが下手に動けば物語(未来)が変わる恐れがある・・・と」
「その通り。だから紅魔館とかいう場所には絶対に行くな」
「残念・・・けどしゃぁないか」
「諦めるしかない」
 飲み込みが速くて助かる。
 いつもふざけたことを言う二人だけど、真剣な話をするとちゃんと聞いてくれる。そこら辺の区別はしっかりしている。
「しかし、SFみたいだな。タイムスリッパって」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「ん、どうした?」
「風・・・今のボケはさすがにねぇよ」
「頼むからボケをしないでくれ」
「おいおいおいおいおい!今さっきまでお前らだって使っていたろっ!」
「記憶にございません」
「いつ?何処で?何時何分何秒?地球が何回周った日?」
「お〜ま〜え〜ら〜」
「んん?どうしたのかな?」
「なんか言いたまえ。風殿」
「いい加減にしろ―――――ッ!!」
 風の壮大なツッコミが星々
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