暁 〜小説投稿サイト〜
ガンダムビルドファイターズ 〜閃光を纏う傭兵〜
第2話 摩天楼の熱線
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は、右脚を掠めただけに留まった。

「そんな………??」

必中の一撃を避けられたことに思考が停止してしまう。その隙を突かれるようにしてガイアの左前脚ーーー左腕を撃ち抜かれ、盛大に爆散する。

「きゃっ………??」

胴体を支える脚を破壊されたことで、踏ん張りが利かずにビルから落ちてしまう。

何とかMS形態に戻り、姿勢を立て直す。しかし、かなりの隙を晒していたというのに一つの攻撃も来なかった。

「………?」

「まだやるか?」

ビルの上に立つエアマスターから通信が入る。氷雨にそんなつもりは無かったのだが、早希は馬鹿にされたのだと思い、眉をひくつかせる。

「まだ左腕を失っただけ。こっから逆転してみせる??」

「いいぜ。来な??」

ガイアが振りかぶったビームサーベルを、腰に隠していたビームダガーで受け流す。

互いにバルカンで牽制し、同時に距離をとる。

「久し振りに楽しいガンプラバトルだ」

「あら、まだ続くのに余裕有るわね」

二人は思わず笑ってしまい、再びぶつかり合っていった。



「早希意外とやるもんだなぁ………」

原沢(父)は娘の健闘に感心しながらモニターを眺めていた。

氷雨は本気を出しておらず、エアマスターは無傷であるとはいえ、世界選手権レベルのプレイヤーを瞬殺する可能性すら秘めた彼と五分も戦い続けているのだ。

(これはいつか抜かれてしまうかもなぁ………)

そんな事を思いつつ、ふと隣に居たはずの主がいないことに気がつく。

「………しまった。あのお方が我慢できるわけが無かったか………!」

慌てて部屋から飛び出し、応接間へと向かった。



ビルの瓦礫の上で、勝負は決まっていた。

「あー、全然当たらなかったー」

「いや、かなりひやひやした攻撃が幾つかあったよ。強いんだな」

エアマスターは両腕を失ったガイアに銃口を突き付けている。激しい戦闘であったにも関わらず、目立った損傷は見当たらない。

「ふう。結局、まだ来てないのか?」

取り敢えずは戦ったものの、まだ依頼人は到着していないのだろうか。ライフルを押し付けている状態を止め、一息つこうとしたその瞬間、

(来るぞ氷雨! 避けろ??)

「っ???」

頭の中で響いた声に反応して操縦コンソールを振り上げる。突然の上昇に機体が軋むが、システムアラートの警告よりも早く回避行動を取ったお陰で最悪の事態は免れる。

ゴウッッ??!

先程までエアマスターがいた空間を、極太の熱線が貫く。避けきれなかった左脚が爆散し、バランスを崩して転倒してしまった。

「アレは………!!」

損傷によるアラートが鳴り響く中、相手の姿をモニターで確認
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