マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0921話
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世界のアメリカは、G弾を作るのにかなりの年月を必要とした。
一応アンバールハイヴ攻略時にソ連を完全に押さえられなかった謝罪としてある程度のデータを貰っていたり、あるいは魔法球を使っているとしても、ちょっと早過ぎるような気がする。
まぁ、マブラヴ世界のアメリカとシャドウミラーの技術班では色々な意味で技術力に差があるんだから、それは当然なのかもしれないが。
ちなみに、アメリカとしてはG元素のデータとMSのジンで非常に悩んだようだったが……結局はジンに転んだわけだ。
その選択は賢かっただろう。これから先、俺達がハイヴを攻略すればG元素は自然と手に入る量が多くなるし、そうなれば当然G元素に関する蓄積データも増す。結局アメリカのG元素研究に俺達が追いつくのは時間の問題だった以上、高く売れるうちに売っておくというのはいい判断だったと思う。
何しろMSのジンに関しては、G元素と違って普通ならどうやっても入手出来ない機体だし。
『私達技術班としては、寧ろ時間が掛かりすぎたと思うけどね』
「それはちょっと欲張りすぎだと思うが……まぁ、いい。それで具体的にはどんな具合だ?」
『そうね、まずは簡単なところから説明すると、グレイ・イレブン。これは知ってるわよね?』
「グレイ・イレブン……ああ、確かG弾の原料だったか」
活発に研究されていたG元素だけに、マブラヴ世界の中でも最も解析が進んでいたG元素だ。
まぁ、それでもマブラヴ世界の技術力では理解不能ながらも、こうすればああなる程度の経験則に近い感じでG弾の実用化をしたらしいが。
逆に言えば経験則でG弾程の兵器を作り上げたというのは、アメリカの科学者が幸運に恵まれていた証なのだろう。
『そ。G弾の材料。ただグレイ・イレブンに関しては、高いレベルで重力制御技術を持っている私達だからそれ程苦労せずに解析が出来たわ』
「となると、あまり美味しい代物じゃなかったのか?」
簡単に解析出来たとなると、そういう事なのだろう。
そんな風に思ってがっかりしながらも口に出したのだが……
『それが大外れよ。いえ、私達も最初は技術的蓄積があるからグレイ・イレブンから解析を始めたんだけど……この稀少素材、とんだ拾い物だったわね』
「拾い物?」
レモンの言葉に思わず首を傾げる。
長年レモンと付き合っているから分かる事だが、今のレモンの表情は押さえてはいるが、かなり上機嫌だ。
その瞳は爛々と輝いており、極上の獲物を目の前にした肉食獣の如き印象を受ける。
『そ。まだ実験してないからあくまでも理論上だけど、このグレイ・イレブンをブラックホールエンジンに組み込めば、それだけで性能の向上を見込めるわ』
「……ほう」
ブラックホールエンジンはシャドウミラーの機体の標準
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