脱走
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と瞬間移動かと思うほどの加速を見せ、急停止するために奥歯を噛み締めた。
サザビーが追いかけてくるが、この速度にはついてこれないようだった。
「なんだ、この光は!?」
急旋回すると、カぺルの噛み締めた奥歯が砕けた。突進するように突っ込んできたフェンリルのビームサーベルが、サザビーの左腕と両脚部を焼いた。
「なんだと!?この速度・・・・・・中尉はニュータイプとでも言うのか!?」
番外個体はぼそりとカペルに向けて呟いた。
「あんた・・・・・・まさか」
「お前が思ってるのと違うぜ、番外個体。俺は・・・・・・」
「強化人間だ」
攻撃してきたサザビーの動きが急に止まった。サイコフレームを装備せず、ファンネルなどを使ったからだろう。
トドメをさそうと思ったが、既にエネルギーも後僅かだった。カペルはその場を後にし、がむしゃらに遠くへと機体を動かした。
スラスター光が暗い宇宙に光って見える。
カペルの意識は限界だった。意識を手放そうとした瞬間、通信が入った。
『聞こえていますか?こちらはビスト財団のガエル・チャン。あなたの所属と目的を・・・・・・』
ガエルが言い終わる前に、カペルは言った。
「亡・・・・・・、命、だ・・・・・・」
そのままカペルは意識を手放した。
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