脱走
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次々と出現し、わざと外しながら肩などを撃っていく。兵士がこちらを見て一斉に発砲した。
(既に射殺許可は与えられてるってことか………!!)
スモークグレネード、催涙弾を投げ、足止めしたところを目をつむって飛び跳ねて進む。兵にぶつかりながら。
なんとか自分が撒いたそれらを抜けると、番外個体の部屋が見えて、今日中のロック解除キーをスキャンさせて部屋に滑り込む。
「番外個体!番外個体、いるか!?」
奥で震えている番外個体を見つけ、無理やり抱き起こす。
「あ、う。怖い人たちが来るぞ………!!」
その瞬間、部屋の中に音を立てて入ってくる、球状の侵入者が見えた。
(手榴弾………ッ!?)
思い切り蹴り飛ばし、おまけで閃光弾も投げる。
(番外個体もいらねぇってことか………シャア、あんた一体何を考えてる!?)
急いでドアを閉めると、直後に爆発と閃光が炸裂したようで、ドアが凹み、衝撃で吹き飛ばされた。
今度はドアを蹴破ると、周りは黒焦げになっていた。そのままモビルスーツデッキに向かうと、兵士が何人か固まっている。
心の中で舌打ちし、肩などにアサルトライフルを叩き込んだ。全員が死んでいないことを確認し、適当なモビルスーツを探すが、頼り甲斐のないギラ・ドーガしかない。
だが、俺はそのまま奥の方へ進んだ。ギラ・ドーガよりも頼り甲斐のある機体がそこにあることを知っていたから。
連邦から鹵獲したペイルライダーとその予備パーツ。ペイルライダー自体は今、クロエ・クローチェと呼ばれる少女にトーリスリッターとして運用されている。
これはその予備パーツから作られた機体だ。ベースはグレミーの反乱時に作られた機体であるドーベン・ウルフ。そこに連邦の技術を使われ、サイコフレームの試験機として建造された。その名もフェンリル。
フェンリルのコックピットは既に開いており、番外個体にパイロットスーツを着るよう指示して、後ろを振り返る。下には数人の兵が銃を構えていた。
急げ!そう言おうとしたが既に発砲音が響いていた。頭に走る激痛。撃たれた。
「カペル!」
番外個体が初めて名を呼んでくれた。そうだ、彼女を守らねば。彼女が平和にお嫁さんになれるように。
「ッ………」
どうやらこめかみを掠めただけのようだ。パイロットシートに座り、コックピットハッチを閉じる。
「全員退け!ここから先は戦場になるぞ!!」
傍にあったビームライフルとシールドを持ち、専用のビーム・スマートガンを背部に設置する。
そう言って、兵士たちが巻き込まれないよう計算した場所へとビームライフルを撃ち、蹴破って脱出する。
「こいつはGがやべぇから・・・・・・しっかり掴ま
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