脱走
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ースノイド、憲法すらろくに確立していないスペースノイド。人類をニュータイプとして宇宙に上げるため、大佐は驚きの計画を口にした。
「地球に巣食う地球連邦のウジ虫どもを一掃するために、アクシズを地球に落とす・・・・・・!!」
その計画は、偽りの政治取引をして連邦の管理下に置かれている小惑星アクシズを入手し、ルナ2で奪取する予定の核ミサイルを搭載、それを地球へと落とす。しかも前座として5thルナを落として、地球の人々に宇宙に上がってくるように警告するのだそうだ。
が、核ミサイルを積んだ5.3キロの物体を地球に落としたらどうなるか。
答えは簡単、核の冬がやってきて、生物は死に絶え、誰も住めなくなる。
それが本当にスペースノイドのためになるのか、真の平和を呼ぶことができるのか。
「大佐。いや、赤い彗星………!!」
「どうやら俺は付き従う人を間違えちまったようだぜ………!!」
そのまま赤い彗星に殴りかかると、後ろからがちゃりと何かを抜く音が聞こえ、振り返らずに後ろに目をやれば、ナナイが銃を構えて頭部に突きつけていた。
「やめなさい、カペル。一旦頭を冷やしなさい」
「冷やしてられねぇよ、ナナイ………その様子じゃお前も知ってたようだな。お前はそれで本当の意味で平和が来ると思ってんのか?」
ナナイは何も答えなかった。しかし、銃は降ろさずに淡々と言い放った。
「カペル・グラウス中尉。貴官を本日付で番外個体管理役から外します。そして、今日一日、頭を冷やしなさい」
俺はそのまま退室させられ、自分の部屋に押し込められた。
時間が許す間、必死に考え続けた。本当に赤い彗星がそんなことをするのか、もし行った場合の、その後の地球のことは考えているのか。
人類全てをニュータイプに。そうすれば、確かに理想的な世界となるかもしれない。だが、それまでにかかる犠牲者の数は恐ろしいこととなるだろう。
―――――――――それで本当に平和へと近づくのか?
いや、この計画では確実に平和など来ない。地球に残った人々同士で戦争が始まるだろう。
決断してからの行動を早かった。部屋の中にある拳銃と手榴弾を持って、ドアを解錠するとそこには。
「カペル中尉?どこに行かれるのですか?」
ジオン兵が目の前にいた。
………ナナイか!
ナナイがこちらの動きを封じ込めるために、送り込んできたのだろう。
「すまん………!!」
銃床で思い切り頭を叩く。兵はくぐもった声を出して気絶した。兵が持っていたアサルトライフルと弾倉などを全て奪い、番外個体のところへと向かう。
ジリリリリリリリ!!!
警報が鳴り響き、周囲を赤く照らした。
兵士が
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