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英雄は誰がために立つ
Life10 聖書の子らの新たなる道 −禍の団、強襲−
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さあ、嬲ってみろ!!」

 大きな腕で自身の胸を強く打ち付けるも、外傷は何らなかった。
 先程はゼノヴィアに指の先を掠めただけで大ダメージを与えたにも拘らず、その体はまるで金剛のようだ。
 恐らく、齢攻撃では掠り傷一つも付けられはしないのだろう。

 そして、バーサーカーの言葉を正面から受け止めたゼノヴィアは・・・。

 「まさか貴様!?マゾヒストか!畜生風情が私にサディスティックを求めるなど・・・!寧ろ、士郎さんに嬲られたいのは私の方だ!!押し倒されてから〇〇〇〇〇〇〇〇が〇〇〇〇〇〇〇〇〇のところで嬲られながら――――」

 ゼノヴィアの口から出る言葉に、アーシアや小猫は頬を赤らめ朱乃も「あらあら♪」と言いながら頬を赤らめる始末、一番近くに居る祐斗に至っては実に居心地が悪そうだった。

 「――――〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇になって強く抑え込まれながら、〇〇〇〇を〇〇〇〇〇〇とかされたいんだ!!だがそれは非現実的過ぎる!ロマンに溢れすぎているんだ!インポッシブルだ!!!クソッ!最早この世には主は御在らせないと言うのか!ッ――――ああ、今は亡き主よ!主は私にどれ程の苦難試練を与えるのでしょうか?アーメン、うぐっ」

 悪魔に転生したアーシアとゼノヴィアは祈る度にダメージを受けるので、それを如何にか出来ないかと言う一誠の頼みをミカエルに快諾させはしたが、まだ会談中だったので当然ダメージを受けるゼノヴィア。

 「ゼ、ゼノヴィア、僕もこれでも一応男なんだよ?すごく居心地が悪いん「心配するな、木場!」な、何が?」
 「私はお前の事や、イッセーの事も仲間だという認識は既に確立してはいるが、異性としての好意は持ってはいない!!だから、心配するな!」

 別にゼノヴィアに異性としての好意を持っている訳では無いが、そこまで断言されると何とも居た堪れない気持ちになる祐斗。

 「フハハハハ!何時の世も圧政者の走狗は自分たちが追い込まれると、神に縋るモノだな!最早その姿は哀れな人形でしかない、せめてわが剣と拳で眠りなさい」

 あの様なカミングアウトを受けても、平然としながら自分の思考回路を絶対のモノだと考えて進撃を再開するあたり、この巨漢も矢張り立派に狂っていた。

 ノロノロとしながらも、敵を覆うような体勢でゼノヴィアと祐斗に殴り掛かっていく。
 このバーサーカーはそこまで速くないので、防戦及び回避するだけなら対応する事も難しくは無いのだが、攻勢にでなければ新校舎に辿り着かせてしまう。

 「木場、援護してくれ!打って出る」
 「ちょ!?ゼノヴィア!?あー、もうっ!」

 祐斗の返事を聞かぬまま飛び出すゼノヴィア。

 デュランダルを片手に、バーサーカーの懐に潜り込むように駆ける。
 そうはさせまい――――と
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