暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第15話 「T&Hのお姉さん?」
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俺はユウキを連れてホビーショップT&Hを訪れた。八神堂やグランツ研究所にも追々連れて行くつもりだ。まあ彼女は子供ではないので、別に一緒に行く必要はないかもしれないが。街を自由に見て回りたいこともあるだろうから。
海外に住んでいたユウキには全てのものが珍しく見えるらしく、目を輝かせながら周囲を見渡している。一緒にいる身としては恥ずかしくもあるのだが、気持ちは分からなくもないので我慢することにした。
ブレイブデュエルが設置してある最上階に到達すると、他のフロアより一段と人で溢れていた。今日も相変わらず賑わっているようだ。人ごみやそこから聞こえてくる歓声に驚いてしまったのか、気が付けばユウキが俺の服を軽く握っていた。
――……まあ初めて来る場所だし、この街自体が馴染みのない場所だもんな。
はぐれたりしたことを考えると不安になるのは無理もない。何でも言い合えるような間柄ではあるが、周囲の注目はデュエルのほうに向いているし、しばらくはこのままにしておいてやろう。
「お、思ってたより賑わってるみたいだね」
「まあな。日に日にプレイヤーの数は増えてるだろうし……まずはデュエルするのに必要なデータカートリッジとブレイブホルダーをもらいに行くか」
そう言って歩き始めると、進行方向とは逆に力が働いた。ユウキが服を掴んだまま出遅れたので引っ張られたのだ。自分で掴んでいることに気が付いていなかったのか、俺が視線を向けると彼女は頬を赤らめながら慌てて手を放した。
これまでの経験からして、ここでユウキに話しかけると状態が悪化する可能性が高い。ここは黙って彼女がデュエルをできるように話を進めるのが無難だろう。
そう思った俺は、フロア内を見渡して店員を探す。この店の人間とはほとんど知り合いではあるが、話しやすさで言えば店長達と店長の子供達、それとチーフが圧倒的に高い。多忙な彼女達に話しかけるのは躊躇われもするが、ユウキの今後を考えると頼れる人間を作っておくのも大事だろう。
「えーと……あぁ居た居た」
カードローダーの前に去って行く小学生達に手を振っているエイミィを見つけた。状況から考えるに、新たなデュエリストの誕生を手伝っていたのだろう。近づいていくとこちらの存在に気が付いたようで、人懐っこい笑みを浮かべながら挨拶をしてきた。
「いらっしゃい……あれ? 今日はみんなと一緒じゃないの?」
「俺はあの子達の保護者じゃないんだけど」
「とか言う割りに気に掛けてるくせに……ところで」
エイミィの視線が俺の後方へと向く。距離感から近くに居たユウキを俺の知り合いだと理解したらしい。
「その子は……まさか彼女!?」
芸人並みのリアクションで驚くエイミィに俺は呆れると共に、周囲から視線を向けられていないか気になってしま
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