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…」
暗闇の中でカイザーは笑う。
その後ろには不安そうな表情を浮かべている昆虫型デジモンがいる。
ワームモン[賢ちゃん…大輔…]
過去に戻っていたワームモンの不安そうな呟きはカイザーの耳には入らなかった。
ヒカリ「もう大丈夫だよ」
ヒカリが優しく自我を取り戻したモノクロモンの頭を撫でてやっている。本当は大人しいデジモンなのだ。
大輔「すまなかったな。ブイモンは手加減が苦手でな」
ブイモン[やあ〜悪い悪い。戦いとなるとハイテンションなるらしくてさ]
ジャパニーズスマイルを浮かべながら謝るブイモン。
その横に太一とアグモンが立って、二人の功績を褒め称えた。
太一「凄かったぜ、アーマー進化!!」
アグモン[僕達は進化出来ないけど……君達ならデジモンカイザーを倒す力になれるね!!]
ブイモン[ん?まあ適当に頑張るさ]
アグモン[あらら…]
この先輩か後輩か分からないデジモンはとてもマイペースだとアグモンは思った。
太一「大輔。お前はきっと、新しい選ばれし子供なんだ。これからは、お前がデジタルワールドを守ってくれ」
大輔「勿論守りますよ」
太一「それで餞別に…と言いたいとこだけど。俺、今何も持ってないんだよな…」
大輔「……(ああ、ゴーグル壊れてないからな)別にいいですよそんなの。デジタルワールドを守りたいから戦う。ご褒美が欲しくて戦ってるわけじゃないんで」
太一「そ、そうか…」
大輔「それから太一さん。一つ勘違いしてません?」
太一「え?」
大輔「選ばれし子供は選ばれた後はずっと選ばれし子供なんですよ。今でも太一さんの心に“勇気”が宿り、デジヴァイスとアグモンがあるようにね。デジタルワールドを守るのは“俺”じゃない。“俺達”」
大輔の言葉に目を丸くした太一は、すぐその意味を理解したのかいつもの彼らしい笑顔に戻ってきた。
大輔「太一さん達は先輩として、これから現れる新しい選ばれし子供を鍛えてやって下さい。正直言うと、俺は教えるのは苦手なんで」
太一「押し付ける気かよ」
大輔「当たり前です。自分だけ楽しようたってそうはいきませんからね。まだまだやれることは沢山あります。14歳で隠居するのはまだ早いですよ。働いて下さい、若いんだから」
太一「俺は年寄り扱いかよ」
ブイモン[実際大輔より老けてるじゃん]
太一「てめ、人を爺みたいに言うなよな」
ブイモン[HAHAHAHAHAHAHA☆]
わざとらしい笑い方に全員が苦笑する。
どうやら新しい仲間は相当腹の中が黒いようだ。
こ
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