来訪者編
第33話 学校内か
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こえてこないので、何を話しているのかは不明だが
「ミア? 彼女が白覆面だったんですか?」
ミアというと、さっきのパラサイトの下の名前がそんなんだったなと思い、プシオンから幽体を探ったが見つからない。つまり肉体的な死をむかえて、精霊とおなじような状態でいるわけだ。エリカが四肢を切って、目をつぶすようなことを言ってたが、それだとダメだったのかってところだ。深雪のプシオンを凍らせる魔法はつかわないだろうから、対応できるとしたら幹比古か。ただ、美月のプシオンへと触手らしいプシオンを伸ばしている感じが気にかかる。他のメンバーは『吸血鬼』と戦うことを意識していたメンバーで、美月はそんなそぶりを見せていなかった。
プシオンの感触をみるのはパラサイト周辺を向いていたが、現実世界では身近にいるリーナが動こうとしたので、通路に『圏』の術を発動した。『火圏』の術ほど得意ではないが、火を使わないということ以外の原理は一緒だ。さらに外には、遮音とサイオンとプシオン漏れを防ぐ結界も同時に展開しているが、
「なんでこんな結界を張るのよ!」
「うん? 生徒会室に入るんじゃなかったのか?」
とぼけてみせたが、
「ショウ、もしかして吸血鬼の仲間なの!」
「それは違うよ。今のところ中立に近いかな。問題は、パラサイトがそういうふうに思ってくれているかは別だけど。なんせ、吸血鬼の討伐したい魔法師達が、今、交戦中だからね、って終わったかな?」
達也の術式解体らしいサイオンを感じたあとに、パラサイトのプシオンを感じなくなった。精霊に似ている状態のパラサイトに、効くとは思わないから、追い払ったというところだろう。
「中立? 終わった? どうやって?」
「話す内容はなくても、質問したい内容はあるようだね」
そうしたら、ぷいっとして、生徒会室入り口へと向かったので、結界をとくことにした。
生徒会室には生真面目な中条会長だけがいる。そのままたいしてたまっているわけでもない電子データの整理をし、午後の授業で教室に入ると、不機嫌そうなエリカたちを目にしたが、捕捉が失敗したのだろうが、あのパラサイトは僕のほうを、どう思ったのだろうかと気に掛けるところだった。
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