来訪者編
第33話 学校内か
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たのまわりには、精霊がかなり寄っています。さっきから払いのけるようにしているので、なんとかしたいと思いませんか? たとえば精霊を身近によせつけないようにする処置をしてくれるところの紹介とか」
その未亜と名乗ったパラサイトは、リーナの方をみて少し困ったような感じをしているということは、リーナが少なくともシリウスだということを知っている可能性は高そうだ。
「ええ、最近なんですがよくわからないものがまわりに視えるようになってしまったのですが、仕事には支障が無かったので……」
「もしかして、最近国外へ出ていたとかありませんか?」
「ええ」
「そういう場合、魔法師としての資質をもっている方は、環境が一度かわったために、今まで見えなかった精霊などが視えることがあるそうです。僕のアルバイト先は地縛霊を専門に扱っているのですが、アルバイト先の師匠ならそういう人を治せるか、もしくは治せる人を紹介できると思います。よろしかったらコンタクト先を紹介いたしましょうか?」
「……よろしければ、紹介いただけますか」
「それではメッセージで送りますので、ソフトウェアを起動して待ってて下さい」
こちらは、情報端末をとりだして1対1で直接メッセージのやりとりができるソフトウェアを起動して、円明流合気術道場のコンタクト先と、僕自身のメールアドレス。ただし教えるのは人外用のメールアドレスで2人目だ。1人目はICPO魔法犯罪3課のブラドー氏で、ダンピール……あるいはバンパイア・ハーフとも呼ばれている吸血鬼と人間のハーフだ。まさかこのアドレスを使う相手が増えるとは思わなかった。
上記に加え『監視がついているみたいだから、学校ではあばれないで、とっとと逃げて欲しい』と付け加えてメッセージを送った。
受け取った方のミアは驚いたが、目の前の少年が敵意をみせていないのと、左腕に付けている汎用型CADでいつでも攻撃できたことから、自分がパラサイトであることを知っている。少なくともすぐには手を出さないと仲間と意志を疎通しあって判断した。問題は他に監視がいるという方だ。
「問合せしづらかったら、僕のメールアドレスも送ってありますので、そちらに連絡をいただければ、マクシミリアン・デバイス社へ行ける人も探せると思いますから」
「そのようなことにはならないと思いますが、お気をつかわせてありがとうございます」
ようするに、マクシミリアン・デバイス社に戻らないという意志なのだが、どのタイミングで脱出するかの判断を仲間とすることにした。
僕はこのミアというパラサイトが驚いてはいたようだが、明確な攻撃の意思を示してこなかったので、
「そういえばリーナはどうしてここにいるんだ?」
「えーと」
「よかったら生徒会室に一
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