来訪者編
第33話 学校内か
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無いな。公安や警視庁やICPOで対処するなら余計な手出しをするつもりは無いし、師族会議が責任を持って処分するというならそれに文句は無い。西の古式魔法師が対処するというのならそれにも文句は無い。もちろん、千葉家が単独で討伐しても一向に構わない」
それで、達也と深雪は帰ることになったが、僕としては
「それで、先輩方は師族会議で方針確認が必要だと思いますが、エリカさんたちは方針変更に関しての決定権はあるのかい?」
「わたしは手足をぶった切って目をつぶして捕まえる。あとはミキに封印してもらってから尋問、そして処分ってところだったけど、尋問までなら、わたしたちでもここで話せるわよ」
わたしたちね。幹比古にまかせるつもりかな。
「現在、最終対処の方法は保留ということのようなので、僕も抜けさせていただきますが、戸締りのほどお願いします」
十文字先輩が、無感情な様子で了承してくれた。
翌日月曜日の昼休み。昼食をとりおわって、リーナが臨時生徒会役員になってからは生徒会室に行く週間がついていたのだが、土曜日の深夜のことを考えると、教室にいるクラスメイトと話していた。
そしてそれは、突如きた。パラサイトのプシオン波だ。今回の『吸血鬼』と呼ばれるタイプのプシオン波は火と反対の性質を持つために、僕にとっては感知しづらいものだが、2夜連続して身近にいただけあって、感じることができた。プシオンをサーチしてみたが、学内だ。なんで、よりによって学内なんだよっと思い、
「ちょっと、トイレ」
教室をでた後は、2科生のトイレと反対方向だが、気にしているのはいなかった。多分だけど。
パラサイトは実習棟のそばのトレーラに立っているリーナの方向へ、トレーラの中から歩いていく女性だ。しかもこのプシオンの感じだと、金曜、土曜日の晩に観ているやつだ。そのパラサイトが取り付いている女性の付近には、火が強すぎる僕にとっては視ずらい黒色系の水精が個別に認識できる。これは、幹比古の術でパラサイトを識別しようとしているのだろう。そもそもこの女性の魂が見えない時点で、ほぼ水の力が強い系統の妖魔かパラサイトに確定なんだが。
その女性のそばに寄っていくと、リーナはようやく僕が後ろから来ていることに気がついたのか、どうしようか迷っている様子だ。その様からすると相手がパラサイトと認識しているというよりは別な要件だろう。他にも、達也や深雪のプシオンを屋上付近に感じたが、そんな皆を無視してパラサイトがついている女性に向かって、
「はじめまして。生徒会で書記をしている陸名翔と申します」
「こちらこそ、はじめまして。マクシミリアン・デバイスでセールスエンジニアをおこなっている本郷未亜と申します」
「実は、学校とは関係のない話なのですが、今、あな
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