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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
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もとへ向かった。
《これはこれはフェイト様、お疲れ様です》
彼の愛機/クロス・ネクサスが丁寧な口調で挨拶をかけてきた。
「うん、お疲れ様。
朝我は……」
《ええ、お恥ずかしながらご覧の通りです》
「まぁ私も朝我と同じ状況だったら寝てたと思うから、何となく気持ちはわかるかな」
《左様ですか。
ですが、だからと言って甘やかす必要もございません。
私では起こせませんから、できればよろしいでしょうか?》
「う、うん」
意外と主に厳しいネクサスの姿に、フェイトは若干気圧されながら地面に膝をついた。
彼の右隣で正座をする形で座ると、暗闇ながらも彼の寝顔がハッキリと見えた。
どこか子供っぽい可愛らしい寝顔、寝息に、フェイトの悪戯心がくすぐられた。
そして気づけば聞き手の右手が彼の黒髪を撫でていた。
「……ふふ」
さらさらとした髪が指を流れていく。
そのまま彼を撫でながら手を移動させて額、瞼、鼻、頬に触れる。
「うわ、柔らかい……」
細身で筋肉質な身体なため、きっと硬いのだろうと思っていたがそうでもなく、予想に反してぷにぷにとした感触が伝わった。
人差し指でツンツンと突くと、彼は眉を寄せて首を振った。
起きたか……と思いきや、再び彼は深い寝息をたてた。
「ふふ……これ以上はダメだよね」
まだまだ触れていたい衝動に駆られながらも、フェイトは諦めて彼を起こそうと両手で彼の胸に触れた。
服越しでも彼の硬い身体の感触が伝わる。
女にはない硬さに、ああ、男性なんだなと当たり前のことを改めて自覚した。
「うぅ……」
揺さぶると、彼は嫌そうに呻き声を出す。
「朝我、起きないと風邪引くよ?」
汗がだいぶ引いているので今更感もあるが、必死に揺すると、朝我は虚ろ虚ろと目を開けた。
「ぅ……フェイト……?」
まだ寝ぼけているのか、視界に映ったフェイトの姿が夢か現か判断できないようだ。
そんな彼にフェイトは笑顔で答えた。
「うん、フェイトだよ」
その言葉に心底安心したのか、彼は今までに見せたことのない笑みを見せた。
「……生きてた」
「え?
うん、そりゃ生きてるよ」
嫌な夢でも見たのか、彼はそんなことを呟き、フェイトは現実だと示すために首を左右に振った。
「――――――――ッ!?」
意識を取り戻した彼の顔が。
夢から現に目覚めた彼の瞳が。
みるみる内に透き通っていった。
現実に戻り、そして現実にくしゃりと押しつぶされていった。
そしてフェイトはこの時、初めて見た・聴いた。
――――人が、現実に押しつ
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