アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十三話 心のありか
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人は女性と間違えるだろう。
「・・・やっぱり女の子みたい」
「・・・・・・・ほっとけ」
素直な感想がもれたが、かるい怒気が混ざった声で返された。まさか起きているとは思わず、しかも聞かれているとは考えることすらしなかった。
慌てふためくルナだったが、その様子がおかしかあったのか、ソレイユは忍び笑いをしていた。それに気づいたルナは頬を膨らませ拗ねてしまう。
「そんなことしてもかわいいだけだぞ」
そんなことをさらっと言われてしまい、ルナは顔を真っ赤にしてしまう。和やかで平和な朝であった。そんな中、ソレイユのもとに一通のメールが届いた。
「こんな朝早くにメールかよ・・・」
少しばかりうんざりした様子でウインドウを開く。朝早くなどと言ってはいるがすでに9時30分を回っている。多少なりとも理不尽な怒りを抱きつつメールを確認すると、差出人はキリトだった。
【報告したいことがあるからエギルの店まで来てくれ】
メールでいいじゃないか、なぜ態々呼び寄せる、と思わざるを得ないソレイユ。ルナのほうを見てみると、だれからかメールが来ているようで、それを確認しているところだった。
「アスナからか?」
「うん。話したいことがあるからエギルさんの店まで来てほしいって」
「・・・キリトと同じ内容か」
「・・・・・どうする?」
「・・・行ってみるしかないだろ」
「・・・そうだね」
名残惜しそうにベットから出て着替えはじめる二人。いつもの装備に着替えると二人はともにエギルの店のある五十層アルゲートへと向かった。
◆
そんなことがあり、現在ソレイユとルナはエギルの店へ向かうべく猥雑としたアルゲートを歩いている。いきつけの故買屋に入ると、いつもと変わらない巨漢がそこにいた。
「ちわーっす」
「こんにちはー」
「おー、久しぶりだな、二人とも」
「キリトとアスナに呼び出されたんだが?」
「ああ、二人なら二階だ。・・・なあ、ソレイユ、事情は知ってんのか?」
「知ってれば来ねぇよ」
「そうか・・・」
それだけ言うとエギルは二階に行くように二人を促す。礼を述べ、二階にある部屋に入ると真剣な表情で座っているキリトとアスナがいた。部屋の空気がどこか張りつめている感がある。
「来たか」
「ああ。出来るだけ手短にな」
「わかった・・・」
いったん言葉を止め、大きく深呼吸して姿勢を正すキリト。アスナのほうを見ると顔を引き締めているが若干緊張しているのが見て取れた。
「このたび、俺とアスナは、けっ、結婚することになった」
「・・・そう、おめでとう」
「そうなんだ!おめでとう、アスナ、キリト君!」
淡々と祝いの言葉を返す
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