アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第十三話 心のありか
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ていたことが顔に出ていたのか、ソレイユが心配そうに聞いてきた。
「どうした?顔が真っ青だぞ?」
「・・・・・ねぇ、ソレイユ」
「ん?」
「・・・・・どうして・・・どうして私を選んでくれたの?」
突然すぎる疑問に言葉を失うソレイユ。そこで気づいた。ルナの体が震えているのに。何かを恐れている、とソレイユは感じた。言葉を選び間違えば悲しい結末になってしまう。
それを瞬時に理解したソレイユだったが、考えることをやめた。
「・・・なんでいきなりその質問が飛んでくるのかわからないんだが、そうだなぁ。俺のことを理解しようとしてくれてるから、かな」
「・・・・・?」
言ってる意味が解らないルナは首をかしげているが、ソレイユは構わずにつづけた。
「俺は奇人変人のたぐいだから。おれの本心を理解してくれる人はなかなかいないんだ。つかみどころがないっていえば聞こえはいいが、実際にはただ得体が知れないだけ。そんなやつを進んで理解しようとしてくれる奴なんて、そうはいない」
「・・・・・・・・・・・」
「でも、お前は俺を理解してくれようとしている。こんな得体のしれないおれのことを」
「・・・・・でも、それじゃあ・・・・・」
自分よりあなたのことを理解できるものがあらわれたら私はいらなくなるんじゃないか、といいかけたがあまりの恐怖に言葉にすることができなかった。しかし、それを察しているのか、ソレイユは愛しみをこめながら髪をとかすように頭を撫でる。
「その心配はいらないと思うけどね?」
「・・・どう・・・して?」
「さっきのことを除いても、おれが君に夢中なんだよ。理屈じゃないと思うんだ、恋愛って」
ソレイユの言葉にどう反応すればいいのかわからないルナ。困惑しているルナにソレイユは口づけを落とす。唯触れるだけの口づけ。
「お前のほうこそどうなんだ?」
「・・・へ?」
「こんな奇人変人でいいのか?」
「・・・・・うん」
「そっか・・・」
ルナの言葉に納得したソレイユはルナを抱き寄せる。それに抗うことなく抱き寄せられたルナはソレイユの胸に顔を埋め、ソレイユの体温を感じながら瞳を閉じていく。数分後、眠りについたルナを寝室に運び、沿い寝をする形でソレイユも横になる。その後、寝室には二つの寝息だけが響いていた。
◆
夜が明け、爽やかな朝日が窓から差し込まれ、小鳥のさえずりが目覚ましの時計のようにルナは起床したが、秋の深まるこの時期の朝は少し肌寒いものを感じる。そのため、隣で寝ているソレイユのほうに身を寄せる。
いつも?あたりで縛っている髪をほどき、眠っている姿は本当に男性なのか疑ってしまうほど中性的な顔立ちである。特に髪を結んでいない状態では、十人中十
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